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新婚初夜
アキは言いながら腰をゆっくりと回した。質量と熱を持ったそれが内壁とこすれる。雁の張ったそれが快感を生み出して、頭を振って伸ばした手でアキの腕を掴んだ。回したり前後に揺さぶられたりするたびに甘い悲鳴が零れる。徐々に激しくなる動きに、「ああっ……あッンあっ」声を抑えることもできない。
「あきっ……」
後ろからの刺激だけではイケそうになくて、自身に手を伸ばすとアキの手がそれを払って、ギュッと根元を締め上げた。
「ああっ駄目っ……アキぃ、イキたいっ…ああっ…」
締め上げる手を引きはがそうとするが、そのまま前後に擦りあげられると快感に泣くしかない。
「アキっ、もう、イク……離してぇ」
足先まで快感に震える。
「いいぞイって」
擦りあげながら腰を激しく打ちつけられて、のけ反った。促す様に前後に擦りあげられて、あっけなく、悲鳴を上げて白濁した物を噴き上げた。
「あッ……あき」
ぐっと突きあげたそれから熱いものが中に吐き出されて、締め付けてしまってさらに快感を生んだ。
はぁはぁと互いの荒い息が聞こえる。ゆっくりと腰を引かれて、「んっ……」と声を上げてしまった。
初めてのことなのに、快感にイってしまった。強烈な快感は後を引いて、引き出されるそれを再び取りこもうと締め付けてしまった。
だけど、アキも一回だけの放出では収まらない熱を保っていて、「お前の身体は足りないようだ」と意地悪く呟くから、「僕も……足りない」と心を付け足した。
「お前のように甘いΩは初めてだ」
一度引き抜かれて、ベッドにうつ伏せにされて腰を持ち上げられた。お尻を突き出すような格好に羞恥してもそれは一瞬のことで、後ろから突きあげられれば快感の悲鳴を上げて受け入れてしまった。
「発情期じゃないんだな?」
確認されて頷いた。
発情期は数週間前に終わった。
だから、快感に流されていても理性を失う程ではない。強烈な発情期の熱に流されてはいない。
「っあああああっ……」
イっている最中にアキが項に唇を押し当てた。強烈な快感に悲鳴を上げた。
「かま、かまないでっ」
発情期ではないから番契約はできないはずだ。だけど、噛まれる恐怖に身体がこわばる。
「分かっている」
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