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第3話 問題は……まだあった。
プールい行くにあたり問題はまだあった。
「杉原先輩は水着持ってますか?」
「一応は持ってるけど、買おうかと思う」
叶との初プールデートなんだから買おうかと思う。
と、行っても『男の水着』なんて短パン(丈の長さ)かビキニかで、あとは色と柄くらいしか選ぶ要素はない。
競泳用なんて遊ぶにはつまんないし。
「水着、どんなのありますかね!!……私は男らしいのが良いです」
……今なんて言ったっ?!
俺はかなり驚いた……。
そうだよね、ちょー可愛くても叶も男だから水着は上半身は着ない。
いやいや、それはいかんデショ!!
絶対ダメ!!
あの愛らしい桜色の乳首を見て良いのは俺だけだ。
これは何とかせねばなるまい……。
「叶、首筋に付いた大量のマーキングどうすんの?」
俺はかなり卑怯な手段を選んだ。
「あっ……!!」
叶は首筋を隠すように手で押さえた。
「杉原先輩、もうキスマーク……付けないでください!!」
『セックスはしないで』と言わないところが、キュンとした。
『俺と愛し合うことはシてくれるんだ』、それがなんとも言えないくらい嬉しくて、今すぐにキスして押し倒したかった。
「マーキング残すななんて言わないでよ。叶も最中は残すと嬉しいって言ってたじゃん」
うん、これはホントの話で『自分が相手の所有物だと思えて嬉しい』と互いに話したことも何度もある。
『マーキング……一生消えなきゃ良いのにね』
叶が初めで俺にマーキングをした時に、言った言葉に、叶はせつなそうな顔をしていた。
「では私はダイビングスーツにします!!」
「ちょっと待ってっちょっと待ってっ!!何でそうなるのっ?!」
それじゃ目が楽しめないし……余りにも切ないよっ。
「ですが私は、キスマークを見せるなんて……恥ずかしくて出来ません」
モジモジ言う叶が、またまた可愛いんだけど今はそんなことをいっている場合じゃい、叶の水着姿を拝めなくなっちゃうよ!!
「探そう、ね?俺が一生懸命に叶に似合う水着を探してあげる」
俺がそう言うと叶の表情がパッと明るくなった。
「ありがとうございます、先輩!!では私も先輩に似合いそうな水着探します」
こうして6月中旬から叶と俺は夏休みプールデートのために互いの水着を探し始めた。
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