3 / 10

第3話 問題は……まだあった。

プールい行くにあたり問題はまだあった。 「杉原先輩は水着持ってますか?」 「一応は持ってるけど、買おうかと思う」 叶との初プールデートなんだから買おうかと思う。 と、行っても『男の水着』なんて短パン(丈の長さ)かビキニかで、あとは色と柄くらいしか選ぶ要素はない。 競泳用なんて遊ぶにはつまんないし。 「水着、どんなのありますかね!!……私は男らしいのが良いです」 ……今なんて言ったっ?! 俺はかなり驚いた……。 そうだよね、ちょー可愛くても叶も男だから水着は上半身は着ない。 いやいや、それはいかんデショ!! 絶対ダメ!! あの愛らしい桜色の乳首を見て良いのは俺だけだ。 これは何とかせねばなるまい……。 「叶、首筋に付いた大量のマーキングどうすんの?」 俺はかなり卑怯な手段を選んだ。 「あっ……!!」 叶は首筋を隠すように手で押さえた。 「杉原先輩、もうキスマーク……付けないでください!!」 『セックスはしないで』と言わないところが、キュンとした。 『俺と愛し合うことはシてくれるんだ』、それがなんとも言えないくらい嬉しくて、今すぐにキスして押し倒したかった。 「マーキング残すななんて言わないでよ。叶も最中は残すと嬉しいって言ってたじゃん」 うん、これはホントの話で『自分が相手の所有物だと思えて嬉しい』と互いに話したことも何度もある。 『マーキング……一生消えなきゃ良いのにね』 叶が初めで俺にマーキングをした時に、言った言葉に、叶はせつなそうな顔をしていた。 「では私はダイビングスーツにします!!」 「ちょっと待ってっちょっと待ってっ!!何でそうなるのっ?!」 それじゃ目が楽しめないし……余りにも切ないよっ。 「ですが私は、キスマークを見せるなんて……恥ずかしくて出来ません」 モジモジ言う叶が、またまた可愛いんだけど今はそんなことをいっている場合じゃい、叶の水着姿を拝めなくなっちゃうよ!! 「探そう、ね?俺が一生懸命に叶に似合う水着を探してあげる」 俺がそう言うと叶の表情がパッと明るくなった。 「ありがとうございます、先輩!!では私も先輩に似合いそうな水着探します」 こうして6月中旬から叶と俺は夏休みプールデートのために互いの水着を探し始めた。

ともだちにシェアしよう!