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第4話 キミの趣味が……分からない!!

夏休み入る直前の期末テスト返却時には俺はもう叶に着てもらう水着はかなり絞られていた。 モチロン男用でごくシンプルで上下のものだ。 かなり妥協した……本当は可愛いのを選びたいけど、一応は叶が拒否らなそうな水着をピックアップしてある。 HRが終わって叶の教室に言ったら、もう大半の生徒は帰っていて、叶は1人で楽しそうにスマホを弄っていた。 その可愛い叶を後ろから脅かそうと思って、俺は静かに回ったその時……スマホの画面が見えた。 水着の注文だけど……歌舞伎絵柄っ?! サイズからして……叶のじゃないし、まさか俺用なのっ?!?! 俺は『叶の趣味疑った』。 まさに日本に憧れた外国人並みのセンス!! 純日本に憧れる叶なら……そのセンスはあり得るから怖い。 ……こんなの水着は公衆の面前で着る勇気なんて流石に俺にもないよ……!! ならば叶にも取って置きの水着を用意してやろうじゃないの!! 未だに俺が後ろにいるのに気付いてない叶に声をかけた。 「叶、お待たせ」 「あ、私はそんなに待っていませんよ」 叶はニコニコ笑ってる……悪気はないんだろうけどね、俺はかなり際どいイタズラを企んでるから。 「そろそろ夏休みだねぇ」 「はい。杉原先輩とプールに花火……とても楽しみです」 「そのプールなんだけど、叶は人酔いするデショ?たしか実家に子供用プールがあると思うんだ。池くらいの深さだけど、大人が子供と入れるくらいだから、実家でしない?」 かなりの名案だと思う。 どんな水着でも身内にしか見られないから羞恥プレイも最低限だ。 「あっ!!子供用プールって空気を入れるタイプのものですよね?今スマートフォンで見てました」 「どうですか叶ちゃん?センパイとお家でプールデート」 「溺れてしまう心配はないので……ご迷惑でなかったらお願いします!!」 叶は嬉しそうに笑った。 ごめん、叶……俺の美意識がその水着を公衆の面前て自分が着るなんて許せないんだ。 その代わり最高のおもてなしをしてあげるからね。 ある意味溺れちゃうかも?

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