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第5話 当たり前に仕返しはするよ!!

なんやかんやで夏休みに入り、叶がプールデートを楽しみにしてるから、夏休み入ってすぐに決行することにした。 「……杉原先輩、今日はお家の方いらっしゃらないのですか?」 「茶会に呼ばれてったから夜まで帰ってこないよ」 実は俺こういう日も狙ってました。 イタズラしたいし、叶に水着を着て貰うために野心を燃やしてる。 「邪魔が入らなくていいデショ」 「……先輩、私とても嫌な予感しかしないんですが」 「うん、俺も叶の選んだ水着がどんなものか嫌な予感しかしない」 というかそれを予防するためのお家でプールだったりもするんだけどね。 「何故先輩が嫌な予感がするのか私には分からないなですが」 うんその無自覚さも怖いんだ、天然いきすぎてるというか。 兎に角家の俺の部屋に上がって貰って麦茶を出したら、叶がちょー可愛い笑顔で笑っていた。 「実は粋な先輩に似合いそうな水着を実は二つも見付けてしまって両方とも通販してしまいました」 「へー、ソレハタノシミ」 あんまし期待してないから、まだまともな方を使わせてもらおう。 「俺は、叶に似合う水着。一応上下あるからマーキング隠れるよ」 俺たちは水着を渡し合いをした。 「………先輩何ですかこれ」 「水着」 「これ女の子の水着じゃないですか」 「大丈夫、パット取ったから」 俺が用意したのはスクール水着に似ているけど、上がタートルネックになっていて羽織れる半袖のセーラー服のようなものが付いている水着。 タートルネックの水着は胸の上の部分が空いている。 多分男がパットなしで着たら羽織のセーラーがないと乳首が見えちゃうだろうね。 「こっこここんな……」 愕然としていた。 俺も渡された中身を一応改めた。 「叶……なにこれ」 「粋ですよね」 叶が用意してきた水着は、例の歌舞伎絵柄に関取絵柄。 ………え? これ履くの、俺が?!?! まだ歌舞伎絵柄の方がましだよ!! 「叶、俺もこの水着に抵抗あるけど……着てあげるから叶も着て」 「嫌ですっ!!」 「嫌なら俺が着せてあげるよ」 俺は叶のクマ柄のTシャツに手をかけた。 「先輩っ卑怯ですっ」 「俺だってこの水着は着たくないよ!!」 「酷いですっ!!私が一生懸命に選んだのに」 「俺だって選んだよっ。叶は上さえ脱がなければ、可愛い水着なんだから我慢して」 叶は結局妥協して自分から俺が選んだ水着を着ることを決めたみたいだから手は出さなかった。 だから俺も歌舞伎絵柄の水着に着替え、上にアロハシャツを羽織りプールの用意を始めた。

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