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第1話

基本的に柚葵sideです ―大学の講堂内にて 「葉宮~今日はさすがに飲み会来いよ~?」 「はいはい、わかってるって」 「じゃあまた後でな~」 「おう」 「葉宮~」 なんか知らんけどめっちゃ人に声をかけられるんだが。別になんかやらかしたとかじゃないけどめっちゃ人が寄ってくるんだが。笑えるぐらいに。俺ってば無自覚になんかやらかしたんかな?あ、名乗ってなかったけど俺は葉宮柚葵です!わかんなかったら『online demerit』を読んで下さい☆←急なメタ発言 「なんだよ。」 「あのさ~明日の講義変わってくんねぇ?」 「はぁ?なんでだよ」 「彼女とアレ♡察してくれよ~」 あれって、あれだよな?3か月お付き合いして許可が出たらやってもいいっていう、なんていうの、繁殖行為。言い方間違えたらごめん。 「わかった。1000円で手を打とう。」 「いいよぉ!マジありがと。今度なんかおごるわ。」 「よっしゃ!交渉成立!まぁ、俺帰るけど、じゃあまた明日な。」 「はーい」 やっと終わった。ホントに終わった。まじで終わった。そして解放感えぐいな。つーか俺ってばさっきまで講義をクソ真面目に受けてたんよ。仕方ないとはいえ終わった瞬間なんでそこらかしこで俺の名前がほいほい出てくるんだ。お前ら暇人かって言ってたりたいけど我慢する。 「あ、宮野!お前って今帰り?」 やっと呼び止めブームが終わったときに部屋から出られた。そして3か月ドイツに留学していた俺の幼馴染の宮野詩にあった。しばらくドイツの風に吹かれていたせいかちょっとだけたくましくなった気がする。(気がするだけである) 「うん。久しぶりだね、柚葵」 「そうだな。3か月ぶりだっけ?」 「そうだね。しばらくドイツにいたから……あ、お土産あるんだった。いる?」 おっふ。俺氏初めてお土産を両手に持ってるのに『いる?』なんて聞かれたんだが。これってすぐ上げるもんじゃないの?柚葵くんの常識が抜けてるだけ? 「いる」 「はい!」 「これは?」 貰ったはいいけど一体何なんだ?なんかクッキーっぽいけど…… 「レープクーヘンだよ。ちなみに結構量あるから二缶ぐらい持って行って~」 「なんでそんなに買っちゃうんだよ。」 詩の手元を見る限り、レープクーヘン?っていうやつひと箱あるんだけど。何?れーぴクーヘン工場にでも行ってきたの?それとも業者? 「買ってないよ。」 「え?」 「工場のおじさんがめっちゃくれた。」 「そっか」 「うん。まぁ、これの消費のためにも僕は校内巡回してるから。じゃあね!」 「うん」 はぁ。全く。なんで俺の周りには真面目な奴が少ないんだ。しかも最後の『工場のおじさんがくれた』ってなんだよ。マジで。謎しかねーわ 「はぁ家帰って遥とゲームでもしてよ」 取り敢えず荷物を下ろすために家に向かうが今日は遥と一回も出会ってない事に気づいた。ちなみに遥とは学科が違うのである。

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