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プロローグ
僕には双子の兄がいる
僕の兄は頭が良く、運動神経も抜群でとてもかっこいい
性格も凄く良くて友達もたくさんもっていた
一方僕は双子だと言うのに、頭が弱くて運動音痴でかっこわるい
人見知りで友達なんて出来すらしなかった
父さんと母さんは僕を凄く嫌ってる
元々、一人っ子を育てたかったのに、要らぬものまでついてきてしまったと。
顔は一緒なのに、兄より劣っているからみんな僕と話すと直ぐにいなくなってしまう
昔からそうだった
ずっとずっと兄と比べられて苦しかった
だから父と母に愛してもらうためにいっぱい努力した
勉強頑張って、運動も頑張って
いっぱいいっぱい好かれる努力をした
それでも兄には到底及ばなかった
頑張っても頑張っても父と母が見ているのは兄だけ
愛されるのは兄だけ
僕はいらない子
知ってる
それでも生きる努力をした
父と母に愛されなくても、いつか愛してくれる人が現れてくれるのを待っている
ずっと期待して、それが叶わないと気づいた時が一番悲しかった
もう疲れてしまった
何度願おうと叶わない夢をおんぶして歩く人生に
別れを告げる
もっと早くこうしてればよかった
ああ、でももう少し待って
最後にあいつにさよならを言わなくては
嘘でも僕に愛をくれた
あいつに
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