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夢のような日々④

マカロンと一緒に初めての深いキスをされた日以降、ご飯を食べ終わると必ず名前を呼ばれる様になった。 結翔って、優しくて甘い声で僕を呼ぶ蓮先輩はその後必ず僕を股の間に座らせてくれるか膝の上に乗っけてくれる。 買ってきてくれたデザートを楽しそうに僕の口に放り込んで、僕が飲み込んだのを確認したら必ずひと口ずつ俺も味見って言って唇を重ねる蓮先輩。 初めはちゅっちゅって啄むようなキスを僕に落としてから唇を舌でトントンってノックされるんだ。 それを合図にそっと唇を開くとにゅるりと蓮先輩の舌が僕の口内に入り込んで余す事なく口内を舐られる。 何度キスを経験しても初めはドキドキして強張っちゃう体も最後にはいつもトロトロのへにゃへにゃになっちゃって。 だから僕はいっつもひと口目の味しか覚えてられないんだけど、これは蓮先輩には内緒。 だってそんなこと言っちゃったらもうキスしてもらえないかもしれないから。 なんで蓮先輩が僕相手にこんなふうに抱きしめてキスをしてくれるのか分からないけど、何度も何度も深くキスをされているうちに僕はいつの間にか蓮先輩からのキスを期待してしまうようになっちゃってた。 蓮先輩の薄くて少し冷たい唇が僕の唇を食べているうちに僕の熱が移るみたいに熱を持っていくのが好き。 キスをする時必ず僕の後頭部を固定して気まぐれに撫でてくれる蓮先輩の大きな手が好き。 僕がぎゅって瞑っていた目を少しだけ開けた時に嬉しそうに目を細める表情が好き。 僕がいっぱいいっぱいになって蓮先輩の胸元にギュッてしがみつくと背中を優しくポンポンしてくれるのも好き。 唇を離した後少し余裕が無さそうにぎゅうっていつもより少し力強く抱きしめられる時間も好きだ。 蓮先輩の器用な舌が僕の口内を自分のものみたいに自由自在に動き回るとすぐに頭がボンヤリしてきちゃって。気付いたら蓮先輩に縋りつくように甘えてしまっていてぼんやりした頭が正気に戻った時に恥ずかしいんだけど、そんな僕を見ている蓮先輩がなんだかすごく嬉しそうにしているから恥ずかしいくらい我慢しようって思ってる。 だって僕が恥ずかしいのを我慢するだけで蓮先輩が嬉しそうならその方がいいもん。 大好きな蓮先輩と同じ時間を過ごして、こんな恋人同士みたいな甘い空気に触れてしまって。 今まで知らなかった所を知っていくにつれてどんどん蓮先輩への好きが増えていく。 ───初めは蓮先輩の傍に居られるだけで良かったのに。 いつの間にか僕は欲張りになっちゃったみたいだ。 蓮先輩の特別になれたら良いのに、なんて。 僕はただのペット枠なのにね。 蓮先輩と一緒に居られる時間がすごく嬉しくて幸せで堪らないのに、少しだけ。 僕が女の子だったらペットじゃなくて恋人になれてたのかなって、胸がジクッてしちゃうんだ。

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