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第8話 言わないつもりだったのに
誓将先輩のペニスの拍動が、腰を震わせる。
身体を寄せ、裏筋を擦り合わせる。
恥ずかしそうに顔を隠す誓将先輩の両腕を片手で剥がし、頭上のシーツへと縫いつける。
零れる熱い吐息と困惑の瞳が、俺を揺さぶる。
俺以外にも、こんな可愛い誓将先輩を見たヤツがいるのかと思うと、腹の底がじりっと焦げた。
執着も、嫉妬も、ない。
独占したいなんて、思ったコトもない。
俺以外とヤってたって別に気にしないし、恋しいなんて思うヤツは居なかった。
俺に“恋心”なんて純粋なものは存在しない。
……そう、思っていた。
でも、胸の奥が妬ける。
誓将先輩のこの顔を見たヤツが憎たらしい。
誓将先輩のこの顔を他の誰にも見せたくない。
……この腕の中に閉じ込めて、誰にも渡したくない。
ぁあ、くっそ…。
苛立ちと共に迫り上がる射精感に、手荒く2本のペニスをまとめて扱く。
「くっ………」
びゅるりと飛んだ俺の精液が、裏返ったスカートを白く汚す。
最後の一滴まで吐き出してやろうと、ぐっと扱き上げたペニスから、だらりと垂れた精液が、誓将先輩の下腹にへばりついた。
イキ損ねた誓将先輩のペニスが、びくりと跳ねる。
萎れてくる俺のペニスとは対照的に、びくびくと震え、だらりとカウパーを垂れ流す。
動きを止めた俺の手に、誓将先輩は無意識にそれを擦りつけてくる。
イかせてくれと強情ってくる仕草に、自分のペニスを引き抜き、放った精液を塗り込むように、ぱつぱつに張っている亀頭を、ぐにゅりと潰してやった。
「………んっ」
びゅっと吐き出された白濁した液体が、俺の手の中で混ざりあった。
誓将先輩の両腕を拘束していた手を放し、その顔へと瞳を向けた。
誓将先輩の瞳は、解放感に包まれ蕩けたままに、なにもない空間を茫然と見やる。
可愛くて堪らなくて、荒く息を継ぐ誓将先輩の唇に、ちゅっと優しくキスを見舞った。
感触に驚いた誓将先輩は、既に俺に奪われた唇を手の甲で隠し、見開かれた瞳を向けてくる。
「誓将先輩……、ですよね?」
黙っていようと思っていた言葉が、口を衝いた。
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