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衝撃的な出会い 6
体育館に着くと、まだ生徒はまばらで、でも一角だけ女子が固まって何やらキャーキャー騒いでいた。
女子の中心に居るのは、もちろん生徒会長。
触らぬ神に祟りなし…そーと横を通ってやりすごそうとしたら、
「渚っ!」
まただよ…
しかも今日、ギャラリー多すぎだし!
渚なんて呼ぶもんだからどこぞの女か勘違いしてかキャーキャー騒いでた女子も一瞬で静まり返る。
「渚、ちょっとこっち来い。」
女子に目もくれず俺の前まで来て、
「今日の終礼で、渚を生徒会の書記に任命する。」
「………は?」
さっぱりわかりません。
新手のギャグか?
「渚、返事は?」
「…………。」
「おい、どう言うことだよ。」
隣の向井が心配そうに俺に話し掛けても、返事をする余裕なんてない。
むしろ、どう言うことか逆に教えて欲しいのはこっちだろ。
書記ってなんだよ、俺漢字苦手なんだよ、無理に決まってんじゃん!
「やだ!ぜってーやだ!!」
「あの事バラされてもいいのか?」
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