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春雷 12
ほっしーと橘が幼なじみ……
「こんなこと他の友達には頼めないだろうからね。僕はゆうちゃんの性格をさすがによく知ってるし、日頃は滅多にお願いなんてされないから僕も少し嬉しかったんだ。」
「幼なじみならそんなわけわかんねー頼みごとも引き受けるよな……」
「僕たちは幼稚園からずっとお隣同士だったんだ。ゆうちゃんちのご両親は、仕事が忙しくて帰りが遅い日が多かったからよくうちに来て遊んでたんだよ。」
「……そうだったのか。」
「だから、今日のことも頼まれたんだよ。」
ふと、部屋の隅に置かれたゴミ箱に視線を流すとさっき食ったアイスの袋が飛び出てて、
「じゃあ、アイスも橘に言われて?」
「うん。アイスが大好きだから買って行ってあげてくれって。」
「……………ふーん」
俺には、関わるなとか冷たくしたくせに……
コロッケパンの合間の焼きそばパンのくせに……
どうして惑わすようなことするんだ……
また気持ちが振り出しに戻っちまうじゃねーか。
「相原くん?……相原くん?」
「え……?あ、ごめん。」
「あんまり顔色よくないけど大丈夫?」
「あ…あぁ、大丈夫。」
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