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心をほどいて、心を結んで 32

甘い声に誘われるように顔を向き直し、ゆっくり目を開けると、 「やっぱり、顔が見えるほうがいい……な……」 なんて、すげー至近距離で言われ、俺も…って素直に思ったけど口にする代わりに両手で顔を引き寄せその薄い唇に触れるだけのキスを仕掛けた。 「…ッ…なっ………」 こいつ、焦った顔案外可愛いかも…… んなこと口に出したら何されるかわかんねーから言わねーけど、 俺にだけかな…なんて思ったらちょっと嬉しかった。 しかも動きが一瞬止まって、俺の中に埋まってるのがさっきのキスでもっと大きくなった気がして、それもまた嬉しくて、 ………やっぱ俺、こいつのことすげー好きだ。 「……はっ、……ッ…あっんん…」 夢中で舌を絡め深くキスを繰り返し、動きがすぐに再開さた下半身は、前立腺を突き上げながら激しく腰を振る。 もっと密着するように足を腰に絡めると、グッと更に奥まで届いて、とっくにガチガチになってた俺のも橘と俺の間で擦れて快感が急激に加速していく。 「……あっああッ…気持ち…いい…んっん」 「………ッ…」 強く抱きしめられ、突き上げながら首筋を舐めながら時々強く吸い付く。 それさえ快感でそのたびに身体はビクビクと波打ち、痙攣してしまう。 「…あっん…んっ…そんな…したら、」 「……またイく?」 「……うっ…んッ…イきそ……」 「……何回でもイけよ、オレが……ッ…全部受けとめるから……」

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