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想いの証 14

リビングを出て少し経って戻ってきた時には橘の手に俺の携帯が握りしめられていた。 「ほら。充電切れてたから充電しててやったんだよ。」 「マジで?!」 やべー。 うちに何も言わねーで出てきたから心配してるよな。しかも充電切れとか。 電源を入れると、すげー数のメールが入ってた。 受信BOXにはかーちゃんと湊の名前がずらーっと。 「やべー…怒られる。」 「まさか何も言わないで飛び出してきたのか?」 「……うん。」 「そんなオレに会いたかったんだ?」 ニヤリとする橘をひと睨みしてとりあえずうちに電話をかけてみた。 2、3回コールの後、湊の声が聞こえてあれ?って思った。 「湊?なんで居るんだ?」 『にーちゃん!!どこに居るんだよ!!』 「あ、ごめん。友達んとこ。湊、学校は?」 『今日は創立記念日で休み!もー!かーちゃんもとーちゃんも心配してたんだからな!!気付いたら居なくなってたから何かあったのかと思ってすげー心配したんだから!!』 創立記念日か。そういえば、そんなこと言ってたけど熱のせいでぼんやり聞いてたから忘れてた。 「……ごめん。ちょっと急用だっただけで心配いらないからってちゃんと言っておけ。」 『もー。風邪は大丈夫なの?熱は?』 「大丈夫だ。寝て汗かいたら熱も下がったよ。今日は念の為学校休んで友達んちに居て夕方には帰るから。」 『そうなの?…よかった。かーちゃんに言っておくよ。』 さすがに、ヤって汗かいて熱下がったなんて言えねーから適当に言ったけど、目の前の変態橘はニヤニヤしてやがる。 「じゃーそう言うことだから。」 『あ!待って!!なんかさっき、にーちゃんにお客さん来たよ?にーちゃんと同じ制服着た綺麗な女の人……』

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