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真実の鍵 30
橘が好き……
好き……なんだ……
どうしようもないくらい……
好きで好きで……
頭の中で繰り返せば繰り返すだけ募る想い
だから、
……………………ろ…
………………やめろ
……………やめろ、嫌だ
…………やっぱり、嫌だ
「………やめろっ!!」
気付いたらあと数センチで唇が重なるって時に橘と先輩を無理やり引き離し、橘の腕を思いっきり引っ張っていた。
「やめろっ!!やっぱり、嫌だ……俺、やっぱり嫌だっ!!」
「……………な、ぎさ?!」
「俺は、やっぱりおまえのことが好きなんだよ!!だから、全部終わりとか言うなっ……先輩とキスなんかしないでくれ…………見たくないんだっ!!俺の目の前で他の奴とキスなんか……しないでくれ……嫌なんだ、よ……」
橘、ごめん。
俺はやっぱりバカだな。
自分のことしか考えてないバカだ。
でも、どうしてもやっぱり……橘が誰かとキスするとこなんて二度と見たくない。
「……………渚は、俺のことが…嫌いじゃないのか?」
「嫌いなんかなれるわけねーじゃん……好き、だよ。橘のことが……好きなんだよ。す、すきでわりーかっ!!」
「…………黒瀬、聞こえたか?オレの勝ちだ。」
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