よかったと思ったのも束の間。 問題はまだ解決しちゃいない……… 「私は優人が好き！だから、イヤよ！！」 目にいっぱい涙を溜め必死になる先輩は、なんだかちょっと前の俺みたいに見えた。 泣きながら此処で橘に告白したあの日。 俺も先輩のように感情をぶつけたっけ。 そんなことをふと思い出していると俺を抱きしめる腕に更に力が入った気がした。 そして力強い口調で橘がきっぱりと言い切る。 「黒瀬、いい加減諦めろ。はっきり言うけど、仮にオレが負けておまえとこのまま付き合ってもずっと平行線のままだ。」 「ど…ういうこと？」 「…………オレはおまえを好きになることはないからだ。例え、渚がオレを嫌いでもオレは渚をずっと想い続ける。オレにとって渚は永遠に一番なんだ。」 心臓が止まるかと思った…… どれだけ想われてるかなんて計り知れないけど、ここまで俺を好きだと言うなんて…… そこまで、想われてたなんて……… 「どうして……どうしてそこまで相原くんが好きなのよ！」 「どうして…………か。」 俺も……正直、気になる。 「………好きの２文字で片付けられないくらいの想いがあるからだ。」 よくわかんねーけど、俺のことがめちゃくちゃ好き……ってことでいいのかな？ だったら、 …………すげーうれしい