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愛しくて、優しい……人 20
「……騎乗位もなんかたまんねーな。」
キツさと快感で小刻みに震える俺の腰を厭らしく撫でる手。
見下ろせばニヤニヤと厭らしく俺を見上げながら変態発言する橘が早くと催促してくる。
「………ちょっと…待って……今動いた、ら…ヤバ…い」
待てって言ってるのに腰を微かに動かし、下から小刻みに突き上げられ途端に射精感がこみ上げる。
「んっんっ……ダ…メだっ…って…はぁ…ッ」
両足で支えるのも限界で耐えられなくなり、無意識に前屈みになって橘の胸に額を押し付け、深く息を吐いた。
───⋯ドクンッ…ドクンッ⋯───
少し汗ばんだ胸から聞こえてきたそれは、ちょっとだけ速い橘の心臓の音。
近くに感じらるのになんかもどかしくて、俺はもっともっと近くに感じたいと、顔を横にしてそっと胸に耳を押しあてた。
「…………渚?」
ドクンッドクンッと聞こえる橘の鼓動。
………なんか、すげー心地よくて、安心する
ふいにそんな感覚に捕らわれた矢先、
「………う゛……ギャー!!」
油断したら足の力が抜けて、腰を完全に落としてしまった。
ズンッ!と激痛が走って根元まで橘の太いのが埋まり、その衝撃で軽くイっちまった情けない、俺………
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