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友達以上、恋人未満 24

「おい…大丈夫か?」 「………何が」 見なきゃよかった…… こいつマジで好きなんだな、鳴ちゃんのこと。 そんな風に思えるくらい、向井は落ち込んだ顔をしてた。 「なんか…おまえ今すげー泣きそうな顔してるけど……」 「……そりゃそうだろ。俺、振られたんだからな?」 「そうだよな……。つか、今ならまだ修復出来るかもしれねーじゃん。鳴ちゃん追い掛けた方がいいんじゃねーの?」 きっと、今なら…と思いつつも俺の横を通りすぎた時のあの顔が忘れられない。 でも、このまま二人が終わってしまうのも親友としては胸が痛い。 「………いや、いいんだ。あいつ頑固だから決めたことは絶対に曲げない。だから、いいんだよ。」 「俺に出来ることがあれば……なんでもするからさ、元気だせよ。な?」 ポンッと、触れるくらい近くにある肩を叩けば、力ない笑顔と共に“ありがとう”と返ってきた。 そして、急に真面目な顔つきになって身体を俺の方へ向けると、 「あのさ、じゃあ……、相原にお願いがあるんだけど…」 早速、そんなことを言われた。 「……な、何?俺が出来ることならきくけど……」

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