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海より深く 8

「……もう、俺どーしたらいいんだよ!」 「わかった。ここからの眺めもいいけど、仕方ない…」 仕方ないと言った後、やっと両足を下ろして仰向けに寝かしてくれた。 よかった…… と、思ったのも束の間。 全裸のままの俺を担ぎ上げ向かった先は寝室。 部屋に入るとベッドの上に荒々しく投げるように転がされ、それからカチャカチャとベルトを外す音がしたかと思うと、すぐに全裸の橘が俺の上に馬乗りになってきた。 「ちょっ…何っ!」 そしてどこから持ってきたのか、手には何故か制服のネクタイが… 「お仕置きの続き。」 「なっ……ま…まだやるの?」 「当たり前。今、どうしたらいいんだよって渚言っただろ?とりあえず、痛いことはしたくないから道具はしないでおいてやる。だからこれで許してやるよ。」 ど、どーぐ?! いやいやいやいくらなんでもそんなのぜってーやだし! つか、そのネクタイで何すんだよ!! 「大丈夫だよ、一番悪いのはあの男だ。渚が一番悪いんじゃないんだからそこまで酷いことはしねーよ。とりあえず、これで目隠しすっから。」 え……目隠し? 俺がぽかーんとしてるうちにあっという間に視界は真っ暗。 「あ、あの……真っ暗なんだけ…ど…」 「それ取るなよ。取ったら両手も拘束するぞ。」 そう温度が感じられない声だけが聞こえ、すぐに唇に何か熱く硬いモノが触れると、 「しゃぶってもっと大きくしろ。」 その言葉通り、俺の口をこじ開けるように、それは喉の奥いっぱいに押し込まれた。

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