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ほろ酔いサイダー22
一瞬そんな気を起こし、一体何を考えているのだと元に戻す。久々に会ったときから、宏介には振り回されている気がする。もしかしたら俺の勝手な想像かもしれないが。
ただの友達、と頭の中で繰り返していると、ようやく俺の注文したものが出てきた。皿とジョッキの並べられたトレーを受け取り、ぶつからないように人混みを歩いていく。
遠くから宏介が手を振っている姿が見え、目印にしながら歩いていく。
「おかえり」
テーブルにトレーを置くなり、宏介にそう言われた。
「た、ただいま……?」
「あはは」
きちんと返したつもりだったのに、笑われてしまった。どうすればよかったのか。
俺はドカリと座り、そそくさとジョッキを手にして宏介の目の前に差し出す。
「おら、持てよ」
ようやく笑いが治まり、しっかりとした手でジョッキを掲げる。
「持ったよ」
「おう。んじゃ、乾杯」
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