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プライステイスト33
「……んだよ、せっかくの休日だからもっと寝かせろよ」
「おはよ! ……じゃなくて、昨日の夜食べたまんま寝ちゃったよ!!」
「先に寝やがったくせに何言ってんだよ。それだけなら別にいいだろ」
「良くない!! 歯磨いて、シャワー浴びて、朝ごはん食べてからにして!!」
「分かった。歯磨いて、昨日買ったいちごのムースでも朝食にしてからシャワーだ。それでいいな」
やや強引にタクトを納得させ、先に洗面所へと向かうコウ。歯ブラシを口に入れたところで、タクトが冷蔵庫から取り出している音を耳にする。彼の行動を聞きながら、言われたことをやっていく。
準備を終え、バタバタとした足取りでタクトも洗面所にやって来た。コウは少し身体を横に倒し、彼が取りやすいようにする。
タクトも同じように磨き始めると、今度はコウが終わったようだ。蛇口を捻り、水を出して歯ブラシを洗い流す。それから手で水を掬い、口の中をよくすすぐ。
フェイスタオルで顔を拭うと、タクトの頭に掛けて先に部屋に戻っていった。テーブルには箱に入った状態のいちごのムース二つと、スティックコーヒーで淹れたらしいコーヒーが並んでいた。
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