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秘密の味40
そう言われてふと顔を見ると、何だか少し嬉しそうな顔をしているように思えた。
俺だけではない、同じことを思っているだけで心の中はかなり舞い上がっている。もしこれが家の中だったら、自分が抑えられなかっただろう。
だが、ここは家の外だ。公道である。思いのままに行動したらただでは済まない。
「今度は……」
「ん?」
「……今度は、朝飯くらい作ってやる。だから……材料用意しておけ」
嬉しそうな様子を崩さず、けれども照れを含みながらボソボソと呟く。
俺は嬉しさが一気に爆発した。
「ほんと!? カナさんの手料理食べ放題!?」
「ばっ……。食べ放題って、そんな量作らねーから。一食分な」
「えー。カナさんの料理ならいくらでも食べられる気がするんだけどなー」
「お前、俺の料理食べたことあったか?」
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