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秘密の味41

 ふとそんなことを言われて我に返る。俺の家に何度か来たことはあるし、何度か泊まったことはある。  しかし、家に置いているのは温めるだけのものだけであった。  当然、料理を作ってもらうことはなかった。 「ない……はず」 「だったら味なんて知らないだろ? 不味いかもしれないぞ」 「カナさんが作ってくれるって思ったら、絶対に美味しいに決まってるって」 「そう、か……」  急に黙り込んでしまい、それ以上話そうとしなかった。  ちらりとその姿を見ると、耳まで真っ赤になっていた。あまりにも俺が絶賛と期待をしすぎたせいだろう。  言っていることは事実に変わりないので、まだしばらく同じことしか言えないので俺は黙った。

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