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いつかのさけ3
その言葉に、桂木と片倉が目を輝かせながら岡崎を見つめる。
一切そのつもりはなかった彼であったが、後輩たちからこんな表情をされては拒否する気も失せたようで、財布を確認してから皆の方を向いた。
「分かった分かった。今日は桂木も来てくれたことだし、俺の奢りだ!」
子どものようにはしゃぐ桂木と片倉の一方で、若松は一瞬ニヤリとしたかと思えば、真剣にメニューを眺めていた。
そこには魚介類の名前が並んでおり、どうやら刺し身のメニューのようだった。珍しい名前も多く並んでおり、若松は悩んでいた。
だが、独り占めしていたのを隣に座っていた桂木が阻む。
「俺にも見せろー」
「いや、岡崎さんにも、じゃないですか」
片倉は慣れた手付きで全員がメニューを見やすくするように並べた。刺し身以外にも様々なメニューが書かれており、中には値段の書かれていないものもあった。
主に桂木と片倉の二人であれだこれだとメニューを選んでいき、増えたり減ったりしていた。
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