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ロマンティック・プランク13

 何にしようかと考えを巡らせる柊。  ふとその姿をちらりと見ると、顎に置かれた手がやけに魅力的に感じた。思わず見惚れてしまった杏里は、そのまま動けずにいた。  それに気付くと、杏里の方を向いてニコリと微笑む。  直接的に向けられ、反射的に目を逸らしてしまった。だが、すぐにちらりと見ると、まだその視線は向けられていた。 「柊さん……?」 「よし、次の杏里くんのお酒決めた」  すると、店員を呼んで新たな食べ物と酒を頼んでいく。  カタカナばかりの言葉に、杏里は内容を全く理解しておらず、耳に入れてもすぐに忘れていってしまった。  仕方なく思ったようで、再びピザを口にしていた。そして、新たな酒を頼んだということが頭の中に追加され、時折それも含みながら食べ続けていた。  ゆっくりとした状態であったが、杏里が飲み終わる頃に柊が頼んでいた酒が出された。  鮮やかなライムの色に思わず目を奪われていた。

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