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③ : 7 *

 体を上下に揺さ振られ、カナタははしたなく脚を開いたままただただ、喘ぐ。 「んっ、気持ちいいっ。あ、あっ」  譫言のように呟くカナタを眺めて、ツカサは満足そうに笑っている。恥ずかしがり屋のカナタがこうして『気持ちいい』と素直に言ってくれるのが、ツカサは嬉しいのだ。 「俺の恋人なカナちゃんもエッチで可愛かったけど、お嫁さんになったカナちゃんもヤッパリ、エッチで可愛いね」 「そ、れは。恥ずか、しい……っ」 「って言いながら、また後ろがきゅぅって締まった。カナちゃんのエッチ」 「んんっ! エッチ、なのは……ツカサ君も、同じなのに、ぃ……っ」  快楽でトロトロになった顔を晒しながら文句を言ったところで、勝てはしない。そもそもツカサに抱かれている時点で、カナタに主導権は無いも同然だ。 「モチロン。こんなに可愛いカナちゃんを抱いているんだから、エッチな気分にならないワケないよ」 「ぁあ、っ! ツ、ツカサくっ、そんなに奥は──ひっ、んっ!」 「可愛いなぁ、カナちゃん。深いところを突かれて、さっきよりもさらに気持ち良さそう。大好きだよ」  内側だけではなく、視覚や聴覚からも愛されて……。カナタの頭は正常な働きができないほど、グズグズになってしまう。  ただ分かるのは、愛しい男に犯されて堪らなく気持ちいいということだけ。カナタは何度も喘ぎ声を漏らしながら、内側を穿つツカサの熱を堪能し続ける。 「きもち、いぃっ。ツカサ君、そこっ、そこもっと──はっ、あぅ、ッ」 「……っ。ダメだよ、カナちゃん。そんなに締め付けられたら、すぐに出ちゃう……っ」 「っ! オレ、ナカに、出されたい……っ」 「ちょっと、カナちゃんっ。締め付けすぎだってば、もう……ッ」  ぐち、ぐち、と。後孔から、いやらしい音が鳴っている。  与えられる情報が、カナタから理性や羞恥心を少しずつ剥いでいくようで。一際深いところを突かれると同時に、カナタは華奢な体をビクリと大きく震わせた。 「んッ、あぁ、ッ!」  ビュッ、と。体を震わせたカナタが、射精をする。  快楽の絶頂に身を震わせると共に、カナタは条件反射のように感じたことをそのまま口にした。 「ナカ、熱い……っ。ツカサ君、ツカサ、くん……っ」  ビクビクと震えるカナタを抱き締めたまま、ツカサは小さく息を吐いている。心なしかツカサの体も震えているように感じて、カナタはさらにキュゥッと、胸を締め付けられた。 「ツカサ君も、気持ち良かった……っ?」 「うん、凄く」 「あっ、ちょっと、ツカサ君──ひっ、んあ、っ!」 「だから、もう一回シよ? カナちゃんも気持ちいいの、好きだもんね?」  またしても、奥が穿たれる。カナタはビクリと体を震わせながら、しばらくの間困惑し続けてしまった。  しかし、やると決めたら絶対にやる。なんであれ、ツカサはそういう男だ。 「新婚だもの。ちょっとくらい愛の深め方が過激でも、いいよね? むしろ、普通だと思わない? ……ねっ、カナちゃん?」  ……新婚になって、数日。まだまだカナタは、自分が【ツカサと結婚したのだ】という実感が薄いかもしれない。  それでも、最愛の旦那様が何度も『新婚だから』と言うのなら。 「……もう。今だけ、だからね? 新婚さんの間だけ、だよ?」  やはりカナタは、なんでも許してしまうのであった。 【そんなに××気分に浸らないで】 了

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