それが、ほんのわずかしか話していない目の前にいる男にあっさりと見破られたのだ。 「突然ごめんね。僕、同類を見つける直感が鋭いんだよね。それに、ひと目見てすぐにユウが気に入ったし」 　なんとも魅力的なお誘いだ。これに乗らなければ、次は一体いつになることか。俺は本能的にアキラを求めている。疼く身体を抑え込ませるのに必死になっていた。 「あ、もしかしてこういうの苦手だったり？」 「そんなことはないけど。ただ……その……びっくりした。そう、びっくりしたんだ。仕事忙しくて久々だから」 　嘘ではない。ありのままの真実を伝えたつもりだが、言い方が胡散臭くなってしまった気がする。自分で自分が恥ずかしい。 　まさか、見た目もいいアキラのような男とセックスできるなんて思ってもいなかったし、これは絶好の機会だ。 　欲望渦巻く俺に、アキラは安心したように微笑んでいた。 「よかった。じゃあ、ユウが何か食べてから、いい？　空腹は身体によくないよ」 「それなら……俺の家、歩いてちょっとだからよかったら」 「いいの？　やったー」 　喜ぶ顔の隣で、軽く腹ごしらえをしよう、と俺は食べ物の注文をした。