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プロローグ
遥か時代の彼方の時代より受け継がれる力。
それは危惧されるものでも歓喜されるものでもあった。
争いを起こし、平和をもたらし、悲しみを呼び、喜びを引き寄せる……。
同じ人間でありながら、特別な人間とされ、人々に敬われ、時に神とさえ称えられた。
ある王は望んだ。
『世界を欲しい』
ある兵士は望んだ。
『栄光が欲しい』
ある民は望んだ。
『権力が欲しい』
ある人は望んだ。
『愛が欲しい』
ある者は望んだ……『幸せでありたい』
望みは欲となり、世界は歪んでいった。
人々は望んだ……『愛するものと共に生きたい』と。
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