163 / 167

勝利の晩餐

 広いベッドに裸で横たわらされて、恥ずかしさに足掻くが、シャルールがその逞しい身体で押さえつけてしまう。  唇が離れて、裸の体のあちこちに口づけを繰り返して、臍をその舌がくすぐる。  羞恥と興奮に息が勝手に上がってしまう。吐息に甘い声が混ざりそうになるのを必死に耐える。シーツを握った手で、口を押えるとシャルールがすぐにその手を取って顔の横に押さえつけてしまった。 「なんだ、声は聞かせてくれないのか?」 「……お、男の声を、聞いても楽しくないでしょう?」 「楽しいか、楽しくないかで聞かれたら。とても楽しいな。テディーの声はもっと聴きたい」  恥ずかしさに顔はますます赤くなった。頬は熱いぐらいだ。  テディーと呼ばれることにさらに羞恥は募っていく。 「はっ……シャ、ル……」  興奮に緩く反応していた自身をその熱い手に握られる。逞しいシャルールはその手も大きく、熱い。  緩く擦られて、「声を上げろ」と強く擦られて、「ああっ……やめ」と抵抗するが、手を押さえつけられていて、その手を解くことができない。  擦られるところから、徐々に水音が混じった音が聞こえてくると、手を離された。  シャルールがベッドの横のサイドボードに手を伸ばして、瓶を取り出した。それは細かな細工の施された美しいガラス瓶だ。その蓋をシャルールが開ける。透明で粘着質な液体を手に取ると、握っていたそこに塗り付ける。  体温の高いシャルールの手よりは冷たく、火照った身体にも冷たく感じたが、それは一瞬のことだった。  膝裏を持ち上げられて、足を開かされる。  シャルールが片手を上げると小さな炎の蝶が数匹飛び回る。サイドボードの上に置かれたランプでは明かりが足りなかったのだろう。その蝶が僕の足を明るく照らしながらゆらゆらと揺れる。  恥ずかしい格好に、足を閉じようとしたがシャルールが素早く自身の身体でそれを阻止する。  奥にあるそこを指の腹で緩く円を描くように撫でられると、きゅっと収縮するのが自分でもわかった。 「緊張することはない。酷いことなどしないから安心しろ」  そんな事を言われても羞恥で身体は勝手に緊張してしまう。液体の滑りでシャルールの指先が潜り込んで来る。すぐに抜いて再び入ってくる。何度も繰り返しながら徐々に奥へと進み、一本だった指が2本へと増やされる。 「どうだ?」  増やされた指が中で動く。

ともだちにシェアしよう!