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第1話
地味な同級生が。
相手が男なのにどうしても気になるなんて。
自分でもそこは納得出来なかった。
女の子が大好きなのに。
確かに線は細いし、肌はキレイだし、顔立ちも中性的で、よく見ればキレイではある。
でも、女の子とは違うのはわかるのに。
でも常にクラスの誰とも距離を置く、その同級生に惹かれてた。
でも。
こうしてしまっているのは。
少なくともそんなつもりではなかった。
なんでこうなったのかもわからない。
自分の意志ではないのだ。
「嫌だ!!」
同級生が泣く。
「そんなこと言ってる場合じゃないだろ」
怒鳴るしかなかった。
だってそうしないと殺す、と言われたのだ。
4人いた内の2人は殺されて、死体は部屋の真ん中にある。
いうことをきかなかったならアイツらは殺しにくる。
ナタで頭を叩き斬られるのだ。
細い身体を無理やり部屋に置いてあるベッドの上に引きずりあげた。
泣いてる。
怖がっている。
切れ長の目から流れる涙に、こんな時なのにドキリとしたが、それどころではなかった。
「オレは死にたくない。おまえもだろ!!」
そう言った。
身体の下におさえこみながら。
シャツ越しに熱い肌を感じてドキドキした。
がそれより恐怖がある。
頭がスイカみたいに割れるのを見たのだ。
「頼むよ。アイツらが戻ってくる前にしてないと、殺されるんだ」
震えた声はウソじゃなかった。
オレの手を振り払おうとするアイツの腕の力が抜けた。
今日突然学校帰りのオレたちは襲われた。
自転車に乗っていた女の子達は銃で頭をぶち抜かれ、自転車が音を立てて倒れていく。
同じく自転車に乗っていた男の子は向こうからバイクで走ってきたヤツにバットで頭を叩き割られた。
ただみんな学校から出てきてすぐのこと。
たくさんの生徒がただ帰っているだけだったのに。
ちょと狭めの道だった。
建物の間の一方通行の狭い道。
銃声と弾ける女の子の頭。
そしてバイクが来て少年の頭をぶちわり。
振り返ったら、ワゴンから出てきた連中が銃をバンバン撃っていて。
バイクから降りた自転車の少年をバットで頭をカチ割ったヤツが、恐怖で固まり悲鳴をあげてる少女達をバットでなぐりつけていく。
ただ、学校帰りに歩いていだだけの生徒達は、次々に殺されていった。
学校帰りにこちら方向に向かう生徒はみんな使う道だから20人位はいたはずだった。
銃声。
バットの振り落とされる頭蓋骨が砕ける音。
それがやけにハッキリ聞こえた。
車からは3人の銃を持った男達。
バイクから降りたバット男が1人。
みんなにげた。
オレも逃げた。
でもキレイに頭を撃ち抜かれて。
頭を叩き潰されて。
4人以外は殺された。
ほんの数分だった。
そして生き残ったオレたちは車に乗せられ、つれて来られた。
そして部屋に入れられ、命令された。
「セックスしろ。沢山な」
それだけだった。
ただ問題はオレたち4人はみんな男だったということだ
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