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終わり
少年の乳首に穴を開け金の輪をとおしてやることにした。
男娼の印だ。
調教後、 1週間は休ませて、それから娼館は「ハジメテ」として少年を売るだろう。
何度も調教師や男娼がつらぬき注ぎこんだ場所を処女だと言って。
ふたなりの処女、しかも前も後ろも、という大嘘で。
娼館で処女には大金がつく。
大抵が嘘だが。
この少年が処女だなんて。
とっくに調教師が奪って、イかせて、その穴で相手を喰らうとこまで仕上げているのに。
でも少年は上手く演じるだろう。
感じるところは演技じゃなくてもいい。
どんなに相手がド下手でも感じることができるのだ。
そういう身体に仕上げている。
なんなら自分でどこかを弄ればいいのだから。
太い針で乳首に穴を開け、細い金の輪を通した。
明日でここを離れるから、もちろんセックスしながらだ。
少年がそう望んだから。
少年は少しでも長く調教師に抱かれていたいと願ったのだ。
乳首に穴を開けられ少年はイった。
貫かれたのは乳首だけではなく、後ろの穴も貫かれていたのだけど。
こうして金の輪をつけて、少年は男娼となった。
可愛い作品を抱くのはこれが最後になるだろう。
まあ、自由の身になったら少年が調教師を抱きに来るらしいが。
まあ、流石にそれは無いだろうと調教師は思っているが、少年は少なくとも今は真剣だ。
「僕はあなたを抱きに来るけれど・・・」
抱くといってるのが、今は調教師にグズグズにされてる少年で。
しかも、後ろの穴で犯されながら言い始めるから、調教師は笑顔になる。
「抱くけ・・・ど・・いいっ・・・奥ぅ・・・あなた、を、だく・・・けど」
抱く、抱く、と必死で言い募るのが可愛いくて、下から突き上げると、少年は高く鳴いた。
「ダメぇ・・・聞い・・てぇ!!!」
感じてイクくせに、怒るから。
言いたいことがあるのだな、と動くのを止めたなら、身体を痙攣させながら、少年は言ったのだ。
「絶対にあなたを・・・抱く・・でも、あなた・・はいつか誰か・・を・・・愛して・・・」
その言葉は思いもかけないもので。
「愛して・・・ね?寂しい・・・もの・・・僕達じゃダメだったけど・・・」
少年はそれだけを言うと自分から動き始めたから、調教師も動き出した。
誰かを愛して。
一人にならないで。
そう少年は願ったのだった。
自分を傷つけた、自分を愛することを拒否した男に。
「変わった子だ・・・」
調教師は呆れて。
でも。
またイかせて、キスをした。
そのキスは。
塩辛かったかもしれない。
涙はみえなかったけど。
泣いたのは。
少年か。
調教師か。
そう、少年は初めて誰かを愛して。
傷付いて。
でも、愛したことは後悔していなかったのだ。
そういう風には愛されなかったとしても。
そして。
愛した相手の幸せを願っている。
淫らな男娼になった少年の。
初めての恋だった。
調教師と少年は連れ去らる寸前まで抱き合い、むさぼりあった。
それは。
もう、調教ではなかった。
そして少年は連れて行かれたのだった。
そして、王都に現れたふたなりの男娼に沢山の男達が破滅させられたという。
貴族や富豪でさえ、破滅し、絶望し、自殺する者さえいた。
その愛を欲しがって。
王族さえ、その中にはいたという。
男娼は。
金を払って自分を抱く誰をも愛さなかったという。
「破滅の君」と男娼は呼ばれて、長く物語として語りつがれた。
でもこの話はそうなるまでの物語で。
そして、男娼が自由になってから、初めて愛した男を抱きに行ったのかはどうかは、また別の話。
おわり
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