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プロローグ
かぁごめかごめ。
かぁごのなかのとりは。
いついつでやる。
よあけのばんに
つるとかめとすべった
「何あいつ。21時って言ったわよね。遅くない?夜遅いのに待たせないでほしいんだけど」
彼女は苛立っていた。自分より下に見てる者からの呼び出し。会うのは何年ぶりか。
あの施設にいた頃ぶりだから…えっと…。
幸い自宅アパートから近い公園での待ち合わせ。ここから移動するのか、ここで済む話なのか。どちらにしても自分が呼び出したんだから先に来て待つくらいしたら良いのに。あいつの癖に。
仕事帰りの格好、慣れないパンプスのまま来て失敗した。着替えてラフな格好で来れば良かったのだ。一旦帰ったんだから。
着替えるのがめんどくさかったのだ。慣れない初めての社会人。着替えるのは風呂に入ってあがった後のパジャマにしたい。
何度も着替えるなんて、疲れた後は嫌だ。
「もう、待ってるのやめて帰ろうかな…用があるなら電話でもいいじゃん…そうしよ」
早々と思考を切り替え帰ろうとした。
その時。後ろから砂の上を歩く音がした。
「なんだ。声かけなさいよ。帰るとこだったじゃない?あんたよね呼び出したの?ていうか、変わったわね。で、話ってなんなの。電話じゃダメだったわけ?」
男は、声を出さずに持っていたナイフで女の喉を刺した。コフっと声にならなかった奇妙な音がした。そのまま滅多刺しにする。
女が起き上がってしまわぬようにか、それほどの恨みがあるのか。もう事切れてるというのに。
荒い息をつきながらも我にかえって呟いた。
「うしろのしょうめんだぁれ」
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