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油断大敵な二人の関係
「ほら、やっぱり感じてる。俺にこん事されて、嬉しいんですか? 強気な割りには感じやすい人だぁ」
「だっ…誰の…せいだと…!」
「いいんですよ、感じてるなら声を出しても? あの時も淫らな声を出して、俺の前で良い声で鳴いてましたよね。あの時みたいにあの厭らしい声を出して俺に聞かせて下さいよ――」
「ンッ……ッ……!」
「っは…! おっ、お前ふざけるな……!」
あいつはニヤッと笑いながら下着の中で左手を上下に動かしてきた。その刺激に思わず、下唇を噛み締めながら身震いした。そして、その行為はますますエスカレートした。
「ふざけるな…! 阿川、いい加減にしろよ…! ここがどこか…わかって…!」
「ええ、ちゃんとわかってますよ。でも、大丈夫です。葛城さんが大人しくしてればバレないので――」
「ンンッ……!」
「ほら、だんだん熱くなってきた。やっぱり葛城さんは嘘つきだな。感じてるじゃないですか? 俺にここでこんなことされて、いけない人だな」
「っ…あ!もっ、もう…!お前いい加減に…!」
「イきそうですか?いいですよイっても。我慢は身体によくないですから――」
「ッ…! あ…! こっ、この野郎っ…――!」
「フフフッ、強がりですか?」
阿川はそう言って耳もとで厭らしい声で囁いてきた。まるで絡みつくような熱さと、強引な支配に目眩がしそうになった。そして身体はますます熱くなった。あいつは左手を上下に動かしながら下半身を責め続けた。
「ほっ…ほんとに、お前…いい加減に…!」
「ッあ……!」
その瞬間、手の中でイきそうになった。身体中がビクビクすると吐息も乱れて、その場で立っていられなくなった。するとあいつはいきなり唇をキスで塞ごうとしてきた。キスされそうになるとそれを全力で拒んだ。
「やっ、やめろ……!!」
大きな声を出した瞬間、部屋のドアがガチャンと開いた。部屋のドアが開かれると阿川はとっさに俺の口を手で押さえてきた。
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