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恋の行方。
「いいです。俺が葛城さんを届けるので、心配はいりませんよ!」
「阿川。戸田課長の話し聞いてないのか? 俺達が葛城を届けるからお前は二次会に出ろ。それに課長はお前が居ないと二次会が盛り上がらないと言ってるんだぞ」
「で、でも……!」
「お前が聞き分けない奴じゃないとは思うけど、二次会の空気くらい察しろよ? ほら、俺が代わるからお前は行って来い!」
阿川は気を失っている葛城の顔をチラッと見ると、表情を暗くして「わかりました…」と呟いた。交代すると、柏木は葛城をおんぶして萩原に声をかけた。それと同時に戸田課長と他の同僚が彼に「さあ、行こう行こう!」と二次会に誘導した。気になった様子で後ろを振り返ると、柏木が彼をおんぶして萩原と一緒に街の中へと姿を消した。
「葛城さん…――」
切ない表情で後ろを振り返っまま、彼らの姿を目で追った。人混みの中で完全に姿を消すと深いため息をついて二次会へと参加した。
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