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恋の行方。

2人は近くのタクシーを拾うと、気を失ったままの彼を家に送り届けに行った。そして彼の住んでるマンションについた。柏木は葛城を背中におんぶしたまま、彼の部屋を探した。萩原は二次会の事が気になって近くでソワソワしていた。 「柏木パイセン、この部屋じゃないっすか?」 「……ああ、そうみたいだな。すまんが扉を開けてくれ。俺が部屋に運ぶ」 「いいっすよ。さて、家の鍵はどこだ〜?」  萩原はそう言うと部屋の鍵を探そうとした。 「葛城は鞄の中にいつも鍵を入れてる。きっと、その中だろ」 「あったあった♪ 柏木パイセン、良く知ってるっすね?」 「ああ、たまに家に呼ばれて飲んだ時あったからな。葛城は几帳面だから大体そう言う大事な物は鞄に入れてる癖があるんだよ」 「何っすか? まるで彼の事を良く知ってるって感じっすね――」 「おいおい、冷やかすなよ。葛城とはタダの古い仲の付き合いなだけだ。勘違いするなよ?」 「古い仲?」 「ああ、前にも話したけど。コイツとは学生時代からの付き合いだ。まさか社会人になってから、同じ会社で勤めるとはな……」  柏木は不意に話すとチラッと彼の顔を覗いた。萩原が玄関を開けると、柏木は葛城をおんぶしたまま、部屋の中に入った。  部屋に入ると、綺麗で清潔な雰囲気が漂った。そして、彼の几帳面な性格が表れていた。部屋の中はシンプルだけど、落ち着いた感じの雰囲気がある部屋だった。

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