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恋の行方。

「良かった良かった〜! 体に何も付いて無くて本当に良かったぁ!」  ん? 「貴方の体にアイツの『キスマーク』なんか付いてたら俺、嫉妬で怒り狂うところでしたよ!」  んん? 「でも、どこにも跡が無かったって事は。彼とは何も無かったって事ですもんね!? 葛城さんが俺のために、綺麗な体のままで居てくれて本当に良かったです!」  はぁっ!?   「葛城さが無事で良かった~♡ あ〜、めっちゃ嬉しい〜♡ 相変わらず素肌、スベスベで気持ち良い♡ この肌を誰にも触らせたくないです♡」 その瞬間、怒りのゲージが一気にMAXを超えた。そして『プッツン』と頭がキレると同時に両手でヤツを突き飛ばして激怒した。 「へっ? あれれ?? なんか怒ってません…?」 「――ッてめぇ、そーいうことか……! 人の心配しておきながら『あっち』の心配か!?」 「え、いや……! その……!」 「しかも人の事、思いっきり疑ってたな!?」 「わっ、ごめんなさい…! 今のは違うんです!」  拳をバキバキと鳴らすと、アイツの前で怒りを露わにして詰め寄った。 「うちにまでワザワザ押し掛けて来て、俺の事を心配しに見に来たとか言いながら、本当の目的は俺と柏木が2人してヤッてないか気になって様子を見に来たんだろっ!?」 「ちっ、違いますよ……! 俺は本当に貴方の事を心配して見に来ただけで2人を疑ってなんか……」 『嘘つくんじゃねぇ!』 「ひぇぇ!」  力任せに拳でドンと壁を叩いたらミシっと音が鳴って、壁側に小さな亀裂が入った。 「おっ、おっ、落ち着いて下さい…! ここは一旦冷静になりましょう! ねっ?」  眼光が鋭く光ると真上から威圧した。アイツが蛇に睨まれた蛙のようになると、俺は再度質問をぶつけた。

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