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第8話

せっせと部屋やらトイレ掃除、 「お天気もいいですし、洗濯日和ですね!」 寛人は満面な笑顔でベランダで洗濯物を干している。 「あ、あー...明日、休日にしたけど、お前はどうすんの?」 「先生はどうなさるんですか?」 「寝る」 即答。 ほぼ、仮眠しか取らずに執筆していたんだ、休日は大抵、寝て過ごす。 「駄目ですよ、先生。睡眠は確かに大事ですけど...」 寛人が俺の傍らに寄ってきて、隣に正座するなり、俺の手の甲に手のひらを重ねた。 「睡眠以外にどう過ごせと」 「デートとか」 「誰と」 「僕と」 見つめ合ったまま、長い沈黙。 可愛らしい笑顔ではある。あるが、男だ。 「....断る」 「えーっ!なんでですか!」 「なんでも何も....」 「創作のヒントが浮かぶかもしれませんよ?夢より」 ....確かに。 「だが、断る」 はあぁ、と寛人は深い溜息をついた。 何故、雇い主の俺が溜息つかれなきゃいけないのかわからんが。 「わかりました、こうしましょう。僕も一緒に過ごします。この部屋で」 にっこり、寛人が微笑んだ。 「さ、先生。浴室も掃除しましたし、湯船も溜めておきました。お風呂にどうぞ」 「ああ、悪いな」 「いえ」 そうして、俺は1人でゆったり風呂タイム。 「にしても、スゲーな」 浴室の壁も床もピカピカに光ってやがる。 「失礼しまーす」 「えっ!?」 扉が開き、小さなタオルで前を隠した全裸の寛人が浴室へやって来て、飛び上がりそうになった。 「お背中、お流しします。先生」 笑顔から視線を落としていくと、色白な肌、薄ピンクな乳首、当たり前だが、ペッタンコな胸。 「....何も感じねーな」 「どうかしましたか?」 小首を傾げる寛人に、 「いや、なんでもない。だったらお願いするか」 一旦、湯船から上がり、風呂椅子に座る。 洗面器でなんだかもしゃもしゃと手を動かしていた、かと思えば。 「では、失礼しますねー」 柔らかい泡を感じる.... 寛人は素手で俺の背中を洗い始めた。 小さな手のひらが必死に泡を挟んで背中を這い回り、それはまあまあ気持ちいい。 が.... 「....腰に何かが当たるんだが」 「腰に?ですか?」 不思議そうに寛人が背後から俺を覗き込む。 「ああ、なんか固い....」 「あー!それ、僕のちんこだと思います」 あっけらかんとした寛人に、俺は思わずブッ、と吹き出した。

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