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第24話
「ねえ、さっきの診断、模範解答はなにー?俺の回答の何処がサイコパスなわけー?」
図書館から本を借り、歩き出したものの、涼太がついてくる。
...ぶっちゃけ、ウザい。
「模範解答なんかねーよ」
「ちゃんと教えてよー、寝れなくなる!」
立ち止まり、涼太を見る。
パッと見、人の良さそうな優しい顔立ち。
丸い目は多分、万人受けしそう、だけど、口元は弧を描いてるのに、目は笑ってない。
「自分が寝坊して遅刻した訳。悪いのは?」
「....寝坊して遅刻した奴」
「事件や事故を作り上げて言い訳を作る、そこがサイコパス」
「あー、なるほど!」
ようやく、涼太は笑顔を見せた。
「ちなみに俊也くんはどうするの?」
「....なんで俺の名前、知ってんの?」
「えーっ、だって有名だし、俊也くんのお父様。良くテレビで見るよ」
思わず、顔を背けた。
「あっ、家族の話しは苦手だった?ごめーん!でさ、俊也くんはどうするの?さっきの診断」
「どうって、電話するかな、寝坊しました、すみません、すぐ向かいますって」
「馬鹿正直すぎない?生きてたらさ、嘘も大事だよ」
「....嘘ばっかついて生きてんの?お前」
「ううん!すっごく正直に生きてる」
満面の笑みにため息が出た。
「あっそ、そりゃ良かったね」
「ねえねえ、今度、俊也くんの部屋、行ってもいい?」
「は?」
「本、借りたいし。あ、オススメも知りたいし」
「知らね。図書委員にでも頼めよ」
「えーっ、いいじゃん、ちょっとくらい」
なんなの、こいつ...なんで、着いてくるわけ。
「....いい加減、離れてくれる?悪いけど」
「え?なんで?俺、まだ俊也くんと話したい」
「俺はもう話したくない。以上」
それからは大股で歩いた。
懸命に着いてくる涼太に寒気がする。
早く離れてくんねーかな...それでなくても、俺、人付き合い、嫌いだってのに...。
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