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俊也side

....本当、可愛いな、樹。 出逢った頃も可愛かったけど、謝ってばかりいた頃よりずっと可愛くなった。 いつも泣きそうな顔して謝ってて、なんか気になっていって....。 最近の樹は、はにかんだり、恥ずかしそうに頬を染めて視線をそらして口元を隠したり、嬉しそうに微笑んだり、色んな表情が可愛い、凄く。 カフェに向かい合わせではなく隣に並んで座った。 樹は窓側、俺は通路側。 樹はたまに外の風景を眺めて、俺は樹の手の甲に手のひらを重ねていたいから...。 樹がめちゃくちゃ照れてるのがわかるけど...。 アーモンドアイの少し栗色の瞳が恥ずかしそうに伏せられたり、俺を見あげたり。 頬を染めて。 「あ、あの、ね、俊也...」 「ん?」 「あ、あの、こ、この、ぶ、ブレスレット、なんだけど、そ、その、高った、んでしょ...?そ、そのありがとう...そ、その....」 口元に手を添えて頬を染めて上目遣いで恥ずかしそう、可愛いな。凄く。 「いいよ、気にしなくって。俺がもらって欲しかっただけだし....ずっと付けていてくれたら嬉しいから」 素直にそう言ったら樹は真っ赤になった。 「う、うちの父さんや母さん、が、ね、連れてらっしゃい、て。そ、その....俊也を....このブレスレットで....気づいて、母さん....」 「そっか、樹のご両親に俺、気に入ってもらえたらいいな....」 樹はまた頬を染めたまま、動揺してる。 「だ、大丈夫だよ、俊也なら...あ、でも...夏美...妹、なんだけど....俊也を見たらうるさいかも」 「...妹いないから、よくわからないけど...そうなの?うち、男兄弟ばかりだから...」 「あ、そっか...。その、俊也、かっこいいし、透明感あって、なんか綺麗だし、でも、かっこいいし....そ、その、キャーキャー言うかも、だけど、その...気にしないで、ね...」 「....キャーキャー?ピンと来ないけど...」 思わず、首を傾げてたら樹はミルクティーをストローで飲み始めた。 肩を竦めて照れ隠しみたいに。

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