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第14話

 2ー2 初夜ですか?  「今、このときより2人は女神の加護により伴侶となりました」  神官さんが厳かに告げた。  「では、誓いの口づけを」  はい?  僕がキョトンとしているとワイエス男爵が僕をぐぃっと抱きすくめてキスをしてきた。  「んっ!ふっ・・」  ワイエス男爵は僕に貪るような激しいキスをしてきた。  この前のキスとは違う。  「ん、んぅっ!」  僕は、口中を蹂躙されて飲み込みきれない唾液を口の端から滴らせて呻き声を漏らした。  「ぷはっ・・」  やっと唇を解放されたと思ったらワイエス男爵は、僕を抱き上げ歩き出した。  「えっ?あの・・」  ちょっとパニクりそうになりながら僕が訊ねるとワイエス男爵はにっこりと微笑んだ。  「大丈夫だよ、ルーシェ」  はい?  僕は、落っことされまいと必死にワイエス男爵の首もとへとしがみついた。  何が、大丈夫なんですか?  ワイエス男爵は、僕を愛おしげな眼差しでみつめるとそのまま階段へと向かった。  そして、2階へと上っていくと1番奥の部屋の扉をどんっと蹴り開けそのままの勢いで僕を寝室へと運んだ。  そして僕をそっとベッドへと下ろすと僕をじっと見下ろして掠れた声で囁いた。  「ルーシェ、私の伴侶よ」  濡れた瞳で囁かれると僕の体の奥で何かが目覚めていくようだった。  「愛している」  「ワイエス男爵・・」  僕がその名を呼ぶと、ワイエス男爵は、僕にそっと告げた。  「もう、私は、君の伴侶だ。私のことは、グールド、あるいは、ルドと呼べ」  「えっっ・・」  僕は、小さな声で彼を呼んだ。  「あの、ルド?」  「なんだ?」  グールドが僕にきいた。  「私の愛おしい伴侶よ」  「あの」  僕は、ベッドの上に押し倒されてワイエス男爵をみあげていた。  「僕、こういうこと初めてで」  「こういうことって?」   ワイエス男爵が意地悪そうにきいた。  「どんなことだ?」  「どんなって」  僕は、上から体を重ねられ首もとをくんくん嗅ぎながら訊ねた。  「今、やってるようなことです」  僕が答えると僕の耳朶を軽く噛んだ。  僕は、体をふるふると震わせた。  「んぅっ!」  

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