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5月19日 求める2(※微)

どのくらいの時間が過ぎたのか分からない。 時計を確認するのもダルくて、布団に突っ伏したまま耳だけを働かせていた。 ザーザーとお湯が溜まる音と、カチャカチャと響く湯飲みの音。 動く力の抜けた俺に、蒼牙がお茶を淹れてくれている。 「悠、起きれる?」 側に来て背中を撫でるその手が優しくて、つい甘えたくなる。 「ん、」 仰向けになり、手を伸ばすとクスクスと笑いながら引っ張り起こしてくれた。 「もう少ししたらお湯が溜まるから、そうしたら一緒に入ろうな。」 湯飲みを渡しながらそう言うと、蒼牙も立て膝でお茶を飲む。 覗いたふくらはぎが引き締まっていて、浴衣姿に今更緊張した。 「…浴衣はヤバイな。」 俺がそう溢すと、蒼牙はニヤッと笑い俺を見る。 「ホント、悠の浴衣姿は特にね。無茶苦茶に乱したくなる。…一番良いのは裸だけど。」 そう言いながら手を伸ばし、羽織る程度だった浴衣をずらし肩を撫でてきた。 「ンッ…まだ足りないのかよ。」 さっき散々俺を好きにし何度も欲を放ったクセに、まだ誘うような触れ方をしてくる蒼牙に苦笑した。 別に嫌な訳ではないが、もう少し休ませて欲しい。 「足りない。いくら抱いてもそれ以上に欲しくなる。…だから、今日はもう少し付き合って。」 晒された肩に口付けられ舌を這わされる。 首筋に強く吸い付き痕を残されて、背筋にゾクゾクと甘い快感が走った。 湯飲みを枕元に置き、蒼牙の首に腕を回した。 「アッ…ン、俺も今日は変だ…まだお前を感じたい…」 ゆっくりと押し倒され、目を瞑る。 優しく髪を撫でられるその感触すら快感に変わり、身体が敏感に拾い上げた。 チュッ、チュッと軽くキスを繰り返し、脇腹や肩に手を這わしては優しく刺激してくる。 俺も蒼牙の背中に手を回し、その引き締まった背中を浴衣越しに撫で上げた。 「…お湯が溜まったね。入れてあげる…」 「…うわっ、」 暫くそうしていると蒼牙がゆっくりと身体を起こし、すっかり力の抜けた俺の身体を抱き上げてきた。 部屋に設置された露天風呂に歩いて向かう蒼牙に、横抱きにされたまま囁いた。 「…明日、観光できなかったらごめんな。」 「大丈夫。端からそんなつもり無かったから。」 ニッと悪戯に笑われ、顔が熱くなる。 脱衣場に降ろされながら、まだまだ続きそうな甘い時間に期待すると共に、明日は確実に動くのが厳しいだろうと覚悟したー。

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