46 / 347

渇望4(※)

side 悠 「ッな、何して!」 手の平に吐き出した白濁を、ためらいなく舐めとる蒼牙に驚き声を上げた。慌てて身体を起こし手を掴む。 「んなもん、舐めるな!」 顔が熱い。恥ずかしさでどうにかなりそうだ。 「何で?悠のだから美味しいのに。」 うっとりと呟くように言われたかと思うと、ギュッと抱き締められまた押し倒された。 グリッと太股に固いものが当たる。 「…ッ」 「分かる?貴方のこと触って、こんなになってんだけど。」 手を蒼牙自身に導かれ、そろりと撫でた。 「…ッ…」と息を飲むのがわかり嬉しくなる。 蒼牙が俺に欲情してくれている。その事実が俺を突き動かした。 「…俺も触りたい。」 耳元に囁いてやると、顔を上げてニッコリと笑う蒼牙。 「嬉しいけど…ダメ。」 優しげな微笑みとは逆に、少し意地悪な口調。 …嫌な予感しかしない。 「俺は悠の中に挿入りたい。」 「…ンッ‥えッ!うわっ!」 そう言って優しく口付けてきた蒼牙は、俺を簡単に引っくり返すと腰を掴みグッと高く上げさせた。 「や、やだ!」 身を捩り逃げようとしたが、背中にのし掛かれ動きを封じられてしまう。 「逃げるのもダメ。」 弱い耳元に囁かれ、そのまま舌を差し込んでくる。 ゾクゾクしたものが背筋を走り身体が震えた。 「ウァ…ッ…」 背中にも口付けを落とし意識をそこに持っていかれ、さっきの快感の余韻と合わさって声が洩れる。 蒼牙の大きな手に腰を撫でられ、ゆっくりと双丘の間に手が這ってくる。 「…ンッ!」 長い指が俺の吐き出した白濁を纏い、後ろの固く閉ざした孔に塗り込んでいく。 何度も何度も。 時々離れたかと思うと、 …ピチャ と音がして、また濡れた指が戻ってくる。 「…ンッ!…ア…ア!」 堪えようにも上手くいかず、口から自分のものとは思えない喘ぎが洩れる。 見なくても分かる。自分の指を舐め、後ろを丁寧に解してくれている蒼牙。 空いた手で頭や肩、脇腹を撫でられ、キスを落としてくる。 大切に、優しく触れられ涙が出そうだ。 自分が女役であることに抵抗がないと言えば嘘になるが、それよりも蒼牙にも気持ち良くなって欲しい。 …ピチャ…クチュ、クチュ…クニ 後ろからの音と刺激に際限なく身体が熱くなる。 …早く、早くお前も気持ち良くなって… 枕にしがみつきながらできる限り力を抜き、俺は愛しい男の指を受け入れ続けたー。

ともだちにシェアしよう!