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渇望4(※)
side 悠
「ッな、何して!」
手の平に吐き出した白濁を、ためらいなく舐めとる蒼牙に驚き声を上げた。慌てて身体を起こし手を掴む。
「んなもん、舐めるな!」
顔が熱い。恥ずかしさでどうにかなりそうだ。
「何で?悠のだから美味しいのに。」
うっとりと呟くように言われたかと思うと、ギュッと抱き締められまた押し倒された。
グリッと太股に固いものが当たる。
「…ッ」
「分かる?貴方のこと触って、こんなになってんだけど。」
手を蒼牙自身に導かれ、そろりと撫でた。
「…ッ…」と息を飲むのがわかり嬉しくなる。
蒼牙が俺に欲情してくれている。その事実が俺を突き動かした。
「…俺も触りたい。」
耳元に囁いてやると、顔を上げてニッコリと笑う蒼牙。
「嬉しいけど…ダメ。」
優しげな微笑みとは逆に、少し意地悪な口調。
…嫌な予感しかしない。
「俺は悠の中に挿入りたい。」
「…ンッ‥えッ!うわっ!」
そう言って優しく口付けてきた蒼牙は、俺を簡単に引っくり返すと腰を掴みグッと高く上げさせた。
「や、やだ!」
身を捩り逃げようとしたが、背中にのし掛かれ動きを封じられてしまう。
「逃げるのもダメ。」
弱い耳元に囁かれ、そのまま舌を差し込んでくる。
ゾクゾクしたものが背筋を走り身体が震えた。
「ウァ…ッ…」
背中にも口付けを落とし意識をそこに持っていかれ、さっきの快感の余韻と合わさって声が洩れる。
蒼牙の大きな手に腰を撫でられ、ゆっくりと双丘の間に手が這ってくる。
「…ンッ!」
長い指が俺の吐き出した白濁を纏い、後ろの固く閉ざした孔に塗り込んでいく。
何度も何度も。
時々離れたかと思うと、
…ピチャ
と音がして、また濡れた指が戻ってくる。
「…ンッ!…ア…ア!」
堪えようにも上手くいかず、口から自分のものとは思えない喘ぎが洩れる。
見なくても分かる。自分の指を舐め、後ろを丁寧に解してくれている蒼牙。
空いた手で頭や肩、脇腹を撫でられ、キスを落としてくる。
大切に、優しく触れられ涙が出そうだ。
自分が女役であることに抵抗がないと言えば嘘になるが、それよりも蒼牙にも気持ち良くなって欲しい。
…ピチャ…クチュ、クチュ…クニ
後ろからの音と刺激に際限なく身体が熱くなる。
…早く、早くお前も気持ち良くなって…
枕にしがみつきながらできる限り力を抜き、俺は愛しい男の指を受け入れ続けたー。
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