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sweet birthday第7話

「……あ、あーん」 やっべぇ、なんか妙に緊張して声裏返った。 フォークに一口分切ったケーキを優斗さんの口元に差し出して、ダッサイ自分に微かに耳が熱くなる。 優斗さんはにこにこしたままで俺の言うとおりに口開けてケーキを食べた。 食べる瞬間に少し伏せられた目。 意外に睫毛長いよなー、とか、なんか色っぽいような気がするーなんてどうでもいいこと考える。 「美味しい」 「もう一口いる?」 「うん」 「はい……あーん」 そうやって一口、二口と食べさせてあげた。 そしたら今度は優斗さんが俺の手から皿をとって、 「捺くんも食べる?」 はい、って口元にケーキを差し出してくる。 「……ん」 頷いて同じようにあーんって食べさせてもらった。 なんか……甘い。 ケーキもだけど、いまこの空気がすっげぇ甘い気がする。 「もう一口どうぞ?」 笑いながら優斗さんがもう一口食べさせてくれて、もぐもぐ口動かしながら全部食べきったら風呂入ってベッド行こう!って勝手に計画立てる。 ていうかもういっそ一回目は風呂ででもいいかも。 「捺くん」 まだ俺の息子は反応したまま。 作ってくれた実優ちゃんには悪いけど、早く食って、風呂入って、ベッド行って、んでエッチ!! そのルートがぐるぐる頭の中まわってたら、呼ばれてワンテンポ遅れて優斗さん見た。 小さな音たてて皿がテーブルに置かれる。 「―――な」 なに、と聞こうとして、そのまえに優斗さんが近づいて視界が暗くなった。 開いてた口から舌が入り込んでくる。 ケーキ食べてたからかお互いの舌が甘い。 うあーやばい。 今こんなキスしてたら我慢できなくなる。 ケーキ食って、風呂入って、ベッド行って、ってベッドまで何分くらいかかるんだよ。 絡みついてくる優斗さんの舌に頭の中ぼうっとして計算しきれないでいたら身体が押されて、ソファに倒された。 ……ん? なんで押し倒されたんだってうっすら目を開けたらちょうど唇が離れていって、首に優斗さんの手が触れた。 その指が喉仏をなぞって、襟の上にいどうしてネクタイの結び目に触れた。 適当に着崩してたからネクタイも少し緩んでた。 そのネクタイをさらに優斗さんの指が緩めてゆっくりと引き抜く。 「ケーキを食べて、お風呂に入ってからゆっくりって思ってたんだけど」 それ俺も思ってた。 同じこと考えてたんだってちょっと嬉しくなる。 優斗さんの手はまだ動いていて、俺のシャツのボタンをひとつふたつと外していって、素肌に触れてきた。 「やっぱり我慢できないみたい。先に―――」 悪戯に触れた指があっさり離れて目で追う。 その指は今度は優斗さん自身のネクタイを緩めて。 「食べていい?」 なにを、なんてわかりきってることだ。 っつーか、優斗さんってなんで気障っぽいこともさりげなく言ってのけるんだろう。 つーかもう、まじで、はい。 「……もちろん、です」 そんな色気のねぇ返答しか出来ない俺。 やっぱり優斗さんと一緒に居るとなんか調子狂う。 でもそれは悪い意味じゃ―――……ない。 「……っ」 優しいけど色気を含んだ目を細めて優斗さんが俺の首筋に顔をうずめて。 そりゃーもう俺の息子は完勃ちです。 ***

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