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また、ここで。いつでも、いつまでも。

「え、記憶障害? 俺、2日間も捺くんのこと忘れてたの? しかも21歳……?」 「うん。大学生優斗さんめっちゃ可愛かったよー! もう何度押し倒したかったか!」 「……押し倒してないよね?」 「なに、自分にヤキモチやいてんの?!」 「だって俺が知らないところで捺くんに触れるなんて俺だったとしてもいやだな」 「優斗さん、かわいー! 大丈夫、チューしかしてないから!」 「えっ、したの?」 「だって優斗さん、たぶん俺にベタ惚れだったもん!」 「……そりゃ俺は記憶なくなっても捺くんのこと好きになるのは間違いないし」 「俺も俺も!」 「でも遊園地行きたかったな」 「また行こうよ」 「もちろん。……それにしても二日も……、え、え!? 捺くん今日何日?!」 「26日ー」 「いま、何時って……!! 捺くん!」 「はーい」 「22歳のお誕生日おめでとう」 「ありがとう」 「大好きだよ」 「俺もだーいすき!」 俺と優斗さんのキセキ的に重なり合った誕生日。 あと1時間もないって嘆く優斗さんにとりあえず実優ちゃんたちに記憶が戻ったってこと伝える電話をしてもらった。 それから明日は休みだしってことでお泊りになった。 日付が変わる前にもう一度「おめでとう」とキスをもらって俺たちはベッドにダイブ。 「―――……やっぱ優斗さんのほうが絶対体力ある」 「ん? なに?」 「なーんでも! 優斗さん、もう一回シヨ?」 手を伸ばして抱きつくひとは、いつだってずっと優斗さんしかいないんだ。 ☆おわり☆

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