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媚薬なHONEY 7

身体は敏感になってて少し擦られるだけでビクビク震える。 だけど俺のは優斗さんに根本握られて射精できないようにされてるし、もっと動いてほしくて腰を動かしたら止まったり。 そうやってどれくらい焦らされ続けたのか……、いい加減限界!! 「……ゆーと、さん」 一晩中だってシたいけど! でももう無理ー!! あとちょっとのところで寸止めさせられて身体中が変にくすぶってておかしくなりそうだ。 手を伸ばして優斗さんの腕を掴んで、入らない力をなんとか込めて抱きつく。 「もう、イキたい……。おねがい、ゆーとさん……っ」 まじで泣くぞ、泣いちゃうぞ!! 抱きついた優斗さんの身体も俺の身体も結構汗ばんでる。 優斗さんだって、絶対もっと動きたいはずだよ!! 「ね、いっしょにイこーよ」 目、潤ませてすぐ近くにある優斗さんの目を見つめる。 後孔に力を込めて、優斗さんのを締めつけるようにしてみた。 「そんなにイキたいの?」 「う、んっ」 笑ってるけど、なんか微妙な優斗さんに必死で首振る。 「我慢できないの?」 「うんっ!!」 できるわけねーもん!! つーか、こんな言ってる間も惜しい。 キスしようと顔近づけたら、その分優斗さんが顔を離した。 「……」 なんでだよー! もう一回顔近づけたらまた離れる。 それをもう二回くらい繰り返した。 「ゆ、ゆーとさん、ひでーよっ」 マジ泣きしそう。 ていうかもう半分泣いてる。 なのに、優斗さんは小さく吹き出した。 「……なにっ」 「いや、捺くん可愛いなーと思って」 「……」 なんかすっげーバカにされてる気がする! ムッとして口尖らせて顔背けた。 もーいいし! もーチューなんかしなくっていいし! 「捺くん」 「……―――ん」 無視してやるーって顔を背けてた、のに顎を掴まれて、視線をむりやり合わせられる。 おかしそうに笑ってる目に、またムッとしてその手から逃げようとしたら、一気に距離がゼロになった。 噛みつくようなキスにもともとなかったたいしてなかった思考も俺の不貞腐れた気持ちも全部吹き飛ぶ。 さっきまでずっと欲しかった激しいキス。 優斗さんの舌は俺の舌を絡めて吸い上げて、俺が動かす暇もないくらいに咥内を蹂躙する。 握りしめられてた息子もほんの少し根元を緩められて、そんで先端を指でぐりぐりされた。 「ンッ、んん」 息が止まりそうなくらいの気持ちよさが全身を駆け巡ってく。 ムッとしたこともわすれて優斗さんにしがみついて腰振ろうとしたら、また根元をぎゅっと締めつけられた。 最後舌を甘噛みして離れてった優斗さんが目を細めて俺の目を覗き込む。 「捺くん、どうして欲しいんだったっけ?」 甘いけど欲に滾った目に射抜かれて、もういいし、なんて思ってたことなんて消え去った。 「イキたい……、ゆーとさん」 甘ったれた声でお願いすると優斗さんはにっこり笑う。 「どれくらい?」 「ん……? えっと……いっぱい?」 訊かれて、よくわかんねーままに答える。 「了解」 って優斗さんが言いながらまた俺の唇を塞いで―――律動を再開させた。 ゆるくナカを擦りあげてくる優斗さんのもの。 それだけでも敏感になってる身体はまた昇りつめようとビクビク震えだしてた。 俺のを握ってた手も、様子を見るようにそっと力を緩められて上下に擦ってくる。 「……っ、あ……」 もうマジで気持ちいい。 ぽつ、と肌に滴が落ちてきて目を上げると優斗さんの頬を汗が伝ってた。 「ゆーとさん、も……っ、と」 腰に足を絡めて揺すると、口元を緩めた優斗さんが、いいよ、と腰の動きを速める。 繋がってるところがめちゃくちゃ熱い。 どちらの熱かなんかなんてわからなくて、ほんとうに一つになったみたいに感じる。 「ん、っぁ、っ……」 頭ん中が霞んできて、ぼんやりする視界の中に映る優斗さんを必死に見つめた。 俺を見つめてる目はさっきよりも潤んでて、俺と同じようにもう余裕がなくなってんのがわかる。 「も、っん、イク……ッ」 今度こそ寸止めされずにイケるよな? ギュッと優斗さんの腕を掴んだら、俺のを扱く手が速くなって律動も激しさを増した。 イっていいんだってホッとしたのは一瞬で、全部が真っ白になるような快感に呑みこまれていく。 引き攣った喘ぎ声上げて、軋むベッドの音と優斗さんの荒い息を遠くに聞きながら、それから少しもたたないうちに全身を痙攣させた。 それを合図にしたように優斗さんの指が俺のを強く扱いて尿道をくすぐって、限界までせりあがってきてた吐射感が爆発する。 一回出したけどまた大量に熱い白濁が飛び散る。 その間も律動をやめずに前立腺をこすっては奥深くを突いてくる動きに、射精とは違う絶頂に達して背中をのけぞらせた。 焦らされてたからかいつも以上に頭の中が吹き飛ぶ。 「ひ……ッ、ぁっあ……」 目の前がチカチカして、入らねー力でなんとかシーツを握りしめながら宙に吹き飛ばされたような感覚に耐える。 その直後、呻く声が聞こえて優斗さんのものが俺のナカで膨張して脈動するのを感じた。 イキ続ける中で全部吐き出すように動き続ける優斗さんに全部痺れてく。 ようやくずるりと抜けていったときには全身脱力しきってベッドに沈んだ。 強烈な気持ちよさの余韻と、激しい倦怠感。 だけどまだ身体は熱を持ってて、喪失感に疼く後孔がヒクついてんのがわかる。 だけど、やっぱダルイ。 優斗さんがゴムの処理をしてる気配を感じながら、どんどん瞼が重くなってく。 ダルイ。 心地いい。 全然違うけど混ぜこぜになった感覚にふわふわしながら瞼が完全に落ちようとした―――。 「……っ……ぅんっ」 だけど。 欲を吐き出してぐったり萎えたはずの俺の息子が握りこまれる。 もうきついはずなのに酔いのせいかなんなのか少し擦れられるだけで俺のが勃ちあがっていくのがわかる。 「捺くん」 「ん……、あ、の……」 ゆーとさん、って呼ぶのは声にならなかった。 半分意識が飛んでる俺の唇を塞いで、ゆっくり味わうように差し込まれた舌。 優しく舌を絡め取られて、俺の呼吸がつらくない程度に動く。 肌をぴったり合わせて重なった身体で、俺のが硬くなってんのははっきり分かったんだけど、キスしていくうちに優斗さんのものも硬くなってきて俺のに触れてくる。 「……ん……、ゆー……とさん」 銀糸が唇同士のあいだで引いて切れるのをぼんやり見ながら、ようやく優斗さんの名前を呼んだ。 「捺くんの、もう元気になったね」 「……う……ん」 でも、あの―――もう。 「一晩中だったよね」 「……あの……」 俺、いますっげぇー眠いです、はい。 そう言いたいのに優斗さんがいたずらに触れてくる胸の突起や息子に身体は眠気や倦怠感なんて無視するように震えて快感を脳に送ってくる。 「まだ時間たっぷりあるし、楽しもうね」 甘いキスを落としてくれる優斗さん。 いやーもう、いいかなーなんて言いたいけど、ついへらり、とつられて笑顔を返す。 「次はどうしたい? またすぐ二回戦する?」 「……えと……」 「どうしてほしいか言って?」 「……舐めあいっこ……」 とりあえずせっかく優斗さんがやる気なんだから、俺もなんとか眠気を吹き飛ばそうとそんな提案をしてみて、レッツ69☆したんだが……。 「ひゃ……ッ、ぁっあ、んっ、もっああっ」 息子咥え込まれて後孔弄られてなんて、同時に攻められたらあっという間にぐだぐだ。 「もっ……ゆーとさん……っ、挿れて……ほしっ」 指だけじゃ足らねーって訴える身体に急かされるままに優斗さんにねだって。 んで、 「うん、どういう風に挿れて動いてほしいか言ってね?」 「……っあ、あ、あのっ、俺のっ」 「可愛いおねだりが聞きたいな」 「……」 可愛いってなんだよー!と思いながらも必死に働かない頭フル回転させて頑張ってねだった。 二回くらいやり直しさせられてから、 「っ……う、んっあ」 優斗さんのが俺のナカに挿ってきて。 そりゃーもうマジで一晩中わけわかんねーまま啼かされつづけた。 いや、気持ちよかったけどね。 ぶっちゃけ途中から記憶はなかった俺だった―――。

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