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第12話
勇者の功績を讃え、勇者博物館を建造する。
王都はこのニュースで盛り上がっているらしい。
勇者の剣
勇者の鎧
勇者の縦
を、館内に置いて、中庭には勇者像の噴水を造って、都民の憩いの場にするのだとか。
「恥ずかしすぎる〜」
俺、勇者博物館を造ってもらうために魔王討伐したんじゃない。
「けれど盛り上がっていますよ。王様は特に。王の絶対勅令を公布して予算を付けたのだとか」
そのせいで大臣達が東奔西走、大慌てらしい。
「勇者博物館の初代名誉館長は、王様らしいです」
「ううう〜」
なんでこんな事になっちゃってるのか?
王様は超乗り気だ。
「勇者様は王様に気に入られておいでですね」
ゾクッ
(なに?)
今、ゾクって……オルフェの視線に冷たいものを感じたのは気のせい?
「あのっ、平和になった世界で、何か勇者に関わるものを後世に残したいんじゃないかな?これからもずっと世界が平和でありますようにって」
「……そうかもしれませんね」
「そうだ。王様から宿題出されてたの忘れてた」
「宿題……ですか?」
「人間の世界には学校があって、先生が生徒に課題を出すんだ。それが宿題」
俺は王様から宿題を貰ってて。
はぁ〜
溜め息がついて出た。
勇者博物館
最初の展示コーナー『勇者の生い立ち』
「生い立ちって言われても……」
何も覚えてない。
「どうしよう〜」
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