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第18話
「我が后、健やかであったか。僕がいなくて困った事はなかったか」
魔王討伐の時は力になってくれた。
今は俺の功績を讃えて、勇者博物館を建造し、初代名誉館長に就任を目論んでいる。
「フレデリック王!」
「なんだい?愛しき后」
「俺は勇者です!」
どこから、そんな話になったんだー★??
「お后じゃありません」
「しかし、よく考えてみてくれ。未来の后」
「何をでしょう」
『未来の后』は聞かなかった事にする。
「世界に平和をもたらした勇者は、姫と結ばれて、末睦まじく添い遂げる。穏やかに幸せに暮らすと相場が決まっている」
「そんな話、どこかでありそうですね」
「だろう?しかし、僕には姫がいない」
「だって、王様は結婚してませんもの」
未婚の王様に姫がいたら、それはそれで問題だ。
「そう。僕には子がいないんだ。君と結婚させてあげる姫がいない。だから考えたよ」
「……聞きたくありません」
「姫がいないなら」
「聞きたくありません」
「僕と結婚すればいい!」
「ですから聞きたくないです!」
「僕と結婚すれば、君を幸せにしてあげられる!」
「だから、どうしてっ」
「結婚しよう。末睦まじく、仲良く幸せに暮らそうね。さぁ、子どもは何人ほしい?僕はたくさんほしいよ。子は宝だからね」
「産みません!」
つか、産めません!!
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