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第42話
仕事を終えて寧人 は家に帰る。もちろん近くのコンビニまで古田が車で送ってくれるのだ。
帰りは古田の車。寧人の座る椅子にはクッションや掛け毛布など至れり尽くせり。椅子の角度も寧人の好み。
「今日はありがとう……っていうか……」
「まぁこれから勉強しとけよ」
と言いながら古田は寧人の掛けている毛布に手を入れて寧人のあれを優しくタッチする。
「は、はい……」
流石に家の近くでキスはできない。
「そろそろ家の近くまで送っていきたい」
「ダメだよ、そんなの」
「何か都合の悪いことでも? それとか寧人の」
「いや、そんなことないけど道が狭いし……車止めるところないから……ここが一番」
「そうなのか。まぁいい。また明日な」
「はい……」
寧人は車から降りると古田は車を走らせる。そして愛の巣に戻る寧人だが、いるはずの一護 がいない。気づくとスマホにメールが入ってた。
『ごめんなさい、今日急遽会食入ったのでご飯は1人で食べてね。冷蔵庫に入ってるから』
一護からである。寧人はしょぼんとした。せっかくバタフライスカイで覚えたプレイを一護と試したかったのだが……。
「遅くなるんだったらリンとカーセクしたかったな」
と呟く寧人。スーツを脱ぎ捨て、ネクタイを緩めて下着姿で冷蔵庫前に辿り着き晩ご飯の牛丼と味噌汁を取り出して温める。
ふと自分の姿がガラスの反射越しに映る。少し前までは伸びきった髪の毛に髭面の自分じゃない自分がいる。
気になるのは姿勢とたるんだお腹だ。それだけは歳をごまかせない。
古田やドラゴン、一護達の締まった身体を思い出す。自分もああいう体型だといいのか……なんて思いながらも牛丼をがっつく。
「うんめぇー牛丼っ、精力つくわーっ……」
久しぶりに独り言を大声で言う寧人。一護と同居してからはほとんどご飯は一護と食べていた。
それまでは1人で飲むかのようにお腹を満たして独り言いいながら食べていたが今は一護と過ごしているからか独り言が少なくなった。
「寂しい……」
今まで1人でいたのに急にぽかんと空いた心の穴。日中は常に古田と一緒、家に帰れば一護と一緒。
40歳にして孤独の辛さを知る寧人であった。
◆◆◆
その頃一護は……。
「はぁんっ、あんっ!」
「一護さんっ、んんんんんっ」
「いやぁあああんっ、もうダメェっ、ダメって!!!」
パンパンパンと打ち付ける音、ジュブジュブとローションの音。
「はぅんっ……」
一護は仰向けでお腹に自分の性液をぶちまけイッた。
「一護さん、やっぱ最高っすね……」
一護とセックスしていた男が立ち上がって温タオルをウォーマーから出して人肌に戻して一護のお腹を拭く。
「さすがナンバーワンっ……腕は落ちてないわね、ドラちゃん」
「ありがとうございます、元社長……あなたのおかげです」
そう、一護とセックスしていたのはドラゴンだったのだ。
ガチャっ
ドアが開いた。そこには頼知 の姿が。
「お兄ちゃんー終わった?」
「ああ、ごめんね。ご飯食べに行くって言ってたのにドラちゃん見たら……定期テストしたくって」
「定期テストっていうよりも、ただやりたかっただけでしょ」
「やだ、ばれた?」
一護とドラゴンは全裸である。頼知はまじまじと2人の裸を見てフゥ、とため息をついて近くにあったバスローブを投げ渡し、2人は纏った。
ここはお昼に寧人達が訪れたバタフライスカイである。
一護はフードジャンゴの社長就任の前に美容室とこのメンズサロンのオーナーでもあり、その権利を弟の頼知に渡していた。
「でもなんでいきなり呼び出して……何があったの」
「たまにはいいじゃん、家族なんだからご飯食べたいんだよ。最近引っ越してからお兄ちゃんは寧人さんとラブラブでさー」
「そうよ。今夜寧人1人にさせて寂しがってる……早く帰らせてね」
とか言いつつも横に座ったドラゴンの太腿を触る。
「お兄ちゃん、さっきの喘ぎ声からして相当欲求不満じゃない」
「やだっ、聞いてたの?」
「ふん、お兄ちゃんが聴かせてたじゃないっ、外まで大発狂……って、お兄ちゃん話聞いてるの」
「んんっ?」
頼知の話を無視してドラゴンのアレをしゃぶりついている。ふぅん、ふぅんと舐めまわしながら……。
ドラゴンも悶える。
「一護さんっ……」
「ドラちゃんもよしなさいっ」
「頼知さんも舐めて」
「えええっ……そんなの……言われなくてもぉおおお」
頼知も気づくと舐めていた。一護と交互にドラゴンのを咥えて時に一護とキスをして。
「そうだぁ、まだドラちゃんに売り上げトップのお礼してなかったから……ねっ」
「あ、ありがとうございまぁすううううううっ!!!」
と言いながらドラゴンは早くもイッてしまい、一護と頼知の顔にかかってしまった。
「が、がまんできませんでした……」
「可愛い、ドラちゃんっ」
頼知がキスをする。一護はそれを見ているがあまりいい顔をしない。
頼知とドラゴンは絡み合う。
「さすがお兄ちゃんが教育しただけあってドラちゃんは大人気よ。ちょっと今のは過激すぎて早くイッちゃったけどねっ。こんなドラちゃんのあれで毎晩突かれてたのに、いまはあんなおじさんとだなんて刺激ないでしょ……」
一護はグッと拳を握る。……そうなのだ、一護の元彼がドラゴンであり、好きな人ができたからと一護を追い出した。
その好きな人というのが頼知であった。頼知は見せつけるかのようにドラゴンと絡み合い、あっという間にドラゴンのを頼知は挿れて騎乗位で腰を振る。
「はぅん……ドラちゃんも僕のがいいって、あんっ、んんんっ」
一護は耐えきれなくなりガウンを脱いで服に着替えて部屋を出て行こうとする。
「あ。そうそう、あなたが今だーいすきな寧人くんで満足できてないでしょ……あんっ、ドラちゃん……っ」
「う、うるさい! 不器用な子だけどいい人よ。たしかにまだまだだけどさ」
頼知は悶えながら笑う。
「そう、数日したらお兄ちゃんびっくりするわよ……あんんんんっ」
「?!」
「ふふふっ、あああんっ!!!」
ドラゴンが下から突き上げ、頼知も揺れる。
一護は部屋から出て行った。
「昔からあの子はわたしのものをとるんだからっ……」
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