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(R18)(BL)冴えないオッサンの育て方 第46話 | 麻木香豆の小説 - BL小説・漫画投稿サイトfujossy[フジョッシー]
目次
(R18)(BL)冴えない...
第46話
作者:
麻木香豆
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第46話
寧人
(
よしと
)
は部屋から出て古田を待つ。ドラゴンが他の人の匂いもすると言われ気にする。 「そんなに匂うのか?」 すると古田も出てきた。すっきりとした顔だ。 「おう、いくぞ」 「は、はい……」 「あの、聞きたいことがあるんだけど」 「なんだ」 古田がさっきまでいた部屋のドアを見る。 「……今度、店長にしてもらいたいなって」 寧人がそういうと古田は苦笑いした。 「ああ、いいんじゃないのか? 彼も寧人のこと気になってた」 そう言われると寧人はドキドキした。 「童貞くんを卒業させてあげるって」 「えっ……」 「でも」 と古田は寧人のお尻を掴んだ。 「僕が寧人の一番初めがいいな」 ジトッとした目で見つめる古田を寧人はおでこにキスをした。 「そんな目で見るなよ」 照れている寧人。 「リンちゃん……忘れ物」 部屋からバスローブ姿の
頼知
(
らいち
)
が出てきた。もちろん仮面をつけているから寧人は気づいていない。 頼知は古田に忘れた名刺入れを渡し優しくキスをした。そして寧人の方も見る。 「今度またきて……」 仮面から見える口元のピンク色、口角が上がり寧人はどきっとする。 車に戻り、古田にまたコンビニでおろしてもらった。 「なぁ、僕って匂いなんかする?」 寧人はドラゴンの言われたことを気にして古田に聞いてみた。 「もちろん寧人の匂い、わかるよ。あった頃よりもなんか匂いは変わった感じがする」 「ええっ……そんなに匂い違う?」 寧人は服を匂う。服からは柔軟剤の香り。一護と同棲してから洗剤や柔軟剤も変わった。それなのか? とクンクン匂う。 「服の匂いもだけど身体から匂う匂いも変わってる。いいもの食べてるな、誰かにおいしいものを食べさせてもらってる……そんな匂いに」 「じゃあ前までは……あまりいい匂いじゃなかった?」 「ん、ちょっと清潔感なかったな。今だから言える」 「それは参った」 「ふふっ、でも元の匂いはそのまま。悪くないし、寧人の匂いって感じ」 「加齢臭か?」 「おじさまの匂い」 そう言いながら古田は寧人のうなじを触る。 「好き、気にしなくていいよ」 「……そうか」 そして別れを告げて車から降りる。古田はいつものように名残惜しそうに寧人を見つめるが。 古田は車から降りて寧人の跡をついていく。 「会社のデータから住んでるマンションも調べたんだよ……最初からそうすればよかった」 歩いて十分、寧人はマンションについて入っていく。それをみて古田は駐車場に行くととある車を見つける。それはみたことのある車。 「菱社長……いや、イチゴの車……」 そして自転車置き場。そこには
一護
(
いちご
)
の自転車もある。古田は知っていた。 「これもイチゴの自転車。社長になってもまだ乗ってるんだね……」 ニヤっとわらう古田。そしてマンションを見上げる。 「まさかイチゴと寧人が同じマンション……ねぇ」 一護の自転車のサドルを触る。 「このサドルの上にイチゴが座るの……ああっ、いやらしい形……卑猥だわ」 と艶かしく触る。 「思い出した……寧人の柔軟剤の匂い……イチゴと同じ。微かに匂うあの香り、同じ……」
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麻木香豆
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