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第48話

一護(いちご)っ、ごめんね……」 「ううっ……ううっ……」 「ごめんっ、ごめん……」  2人はベッドの上で全裸で抱きしめあったのち、シックスナインで互いのを舐め合う。まだ一護は泣いている。 「……寧人(よしと)には黙ってたんだけどさ」 「うん……」 「前美容師、オーナーやってたって言ってたよね」 「そうだね……」 「僕ね、その傍らメンズエステの会社もやってたの」  その言葉に寧人は口の動きを止めた。 「……まさか、バタフライスカイ」 「そうよ」  寧人は体を起こしたが一護にはまだ舐めてと、言われてまた横になった。 「……てことは、古田さんが常連であることも」 「うん。……私は相手をしたことがなかったけど」  寧人はもしかしてと聞かないようにしたが……。 「スーツに纏わりついているのがあのお店と同じ匂い。そしてドラゴンの匂いも……抱かれたでしょ」 「……ああ、一番気に入ってる」 「だってあの子は私が育てた子であって、あなたと出会うまで付き合ってた人だから……」  やっぱり、と寧人は返事をせず一護のを舐め続ける。 「今の店長は美容院とともに頼知(らいち)が勤めてるから……」 「今度彼を指名しようとしてた……」 「……」 すると一護は寧人のあれから手を離して普通の体勢に戻り、2人横になったまま向き合った。 「よかった、頼知に寧人の童貞奪われるところだった……」 一護は寧人に抱きついた。 「リンちゃんにも奪われなくてよかった」 「大変だったよ、あの子はすごく甘えてくる」 「ほんと、よく持ち堪えたね」 「……う、うん」  寧人は一護を押し倒した。 「一護、童貞卒業させてくれないか」 「寧人……」 「もう他のところには行かない、一護だけ」 「……」 「信じて。一護のおかげで僕は仕事も順調なんだ。あの時会わなければもう僕は人としてダメになってた」 「そうね」 「そこは否定してよ……」 「事実なんだもん」  2人はチュッチュとキスを始めていちゃつく。 「でも私にハマるともっとダメになるぞ」 「そんなことない……」 「あんっ、寧人ぉ。いきなり入れようとしないで」 「ダメなの?」 「準備が必要なんだからっ」 「もう我慢できない」 「だぁめ、しかもゴム無しなんて」 「いいだろ」 「だめ、最初からそんなので入ったら後に引けなくなる」 「引けなくなってもいい、そうさせたのは一護だろって」 「だめっ、だめっ」 「いいだろ、いいだろっ!」  寧人のアレは一護の中に入りたがってる。 「ダメー!」 ぐうううううう  寧人のお腹の音が鳴った。一護も。 「ま、まだご飯食べてなかった」 「そうよ、わたしも食べずに待ってたの」 「お預けですか?」 「……今夜のごはんはとろろかけごはんと牛肉スタミナ炒めです」 「盛り上がりそうだな」 「ふふふ」

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