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第141話
二人で朝食を取りながら、昨日はしなかった真面目な話をする。
次発情期になった時のためのこと。
ヒロ君はどっちでもいいと言ってくれるけれど、有給で休むにはやっぱり足りないよなと思い、ヨシと頷いた。
「申請、しようかな……」
「……あとさ、俺の事を気にしてるなら本当大丈夫だから。蒼太が嫌なことは極力したくない」
「でも発情期が定期的に来たとして、有給だけじゃどうにもならないよ。」
「……まあ、そうだけど」
「ヒロ君の気持ちはすごく嬉しいし、僕も言わない方向でって思ったけど、現実問題、難しいなって感じた。それにヒロ君にばっかり我慢させるのもおかしいって思った。……いつもごめんね」
「ええ……。何で謝るのさ。デリケートな問題なんだし謝らなくていいよ」
そう言って小さく微笑んだ彼。
口の端にパンくずがついていて、それが可愛く思える。
手を伸ばして取ってあげると「ありゃ。ありがと」と恥ずかしそうに口元を手で覆う。
「ヒロ君のそういうところも好き」
「えっ!なに急に!」
「ううん。思ったこと言ってみただけ」
「俺もいっぱい考えてくれる蒼太が好き。」
「ありがとう」
穏やかな朝の時間。
こういう時間がすごく幸せに感じられる。
朝ご飯を食べ終え、それぞれ支度をした後は手を繋いで家を出た。
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