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第14話
「嬉しいよ、すごく熱くなって俺のを離すまいとしてくれて……」
圧倒的な質量と堅さでボクの中で脈動している佐久馬さんのシンボル。
動く度に漏れるお声を聞きたくて、佐久馬さんをもっと感じたくて、ボクは佐久馬さんの動きに合わせて腰を動かしてしまっていた。
「う……っ、そんな風にされたらジジイだからすぐイッちゃうよ……っ……!!」
「い……いいです……っ、ください、佐久馬さんのぜんぶ、ぼくに……ッ……!!!」
「みなとくん……うぁ……ッ……!!」
眉間に皺を寄せ、気持ちよさそうに喘ぐ顔を、ボクは見つめていた。
それからボクの身体の奥で佐久馬さんはイッてくれた。
ボクは佐久馬さんが放ってくれた精を受け止める事が出来て、とても幸せな気持ちになっていた。
「今日の事はふたりだけの秘密だよ。約束出来るよね?」
別々にシャワーを浴びて、別々のベッドに横になると、佐久馬さんはボクに言った。
「はい、一生の思い出として、自分の中だけに留めておきます」
「ありがと」
寝る直前、佐久馬さんはボクの言葉に笑顔を見せてくれて、わざわざボクのところまで来てくれてキスまでしてくれた。
佐久馬さんとは翌朝ホテルをチェックアウトして、一緒に駅まで向かって、中にあったファミレスで朝食を食べて別れた。
「またこっちに来る事があったら電話して」
「はい、ありがとうございました」
「またね」
最後まで、佐久馬さんはかっこよかった。
『またね』の言葉を、ボクは信じたいと思ってしまったんだ。
佐久馬さんが司会を務めるバラエティ番組が終わり、テレビを消したボクは、スマホを開いて連絡帳を見る。
『佐久馬さん』
あれが現実だったという証拠はこれだけ。
またいつか、この番号に電話をする日が来るといいな。
そうだ、その前にお礼の手紙を書こう。
ボクはスマホのメモ帳を開き、お手紙の下書きを書き始めた……。
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